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幽香 加入条件:ステージ開始時に加入 初期装備:てつの弓 初期能力 Lv クラス HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 移動 武器レベル 1 アーチャー 19 6 0 3 4 4 6 1 5 弓D 成長率(%)【ユニットデータファイルより】 HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 60 40 0 50 40 45 30 1 成長率(%)【試行回数100回】 HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 65 37 0 51 35 53 26 1 ステータス上限 クラス HP 力 魔力 技 速さ 幸運 守備 魔防 スナイパー 60 24 ? 29 30 30 23 ? 特徴 初期は頼りないが成長率がそこそこで力と守備の成長率がいい。いわゆるゴードン。 クラスチェンジのちょうどいい頃合いで武器レベルがAになる。 足が遅くて使いにくいが、原作FE同様クラスチェンジしたらとんでもないボーナスがつくので根気よく育てよう。 リセット技なしでHPと速さと魔防以外カンストするくらい勢いがいいこともある。 珍しく物理職なのに魔防が上がるキャラなので、魔防が上がったらラッキーだと思おう。まぁ成長率は1%だけど。某バースさんの更に半分。 スナイパーの速さの上限が30なのに対して速さが20前半で終わってしまう。速さでは咲夜に一歩譲る。 スナイパー同士で戦う場合2回攻撃ができないこともあるので注意。 アーチャーキャラはライバルが少ないと思いきやジェネラルやウォーリアやミスティアという他職業とのポジション争いが厳しい。 使える武器が弓しかないので育ってると大抵武器レベルはAになっている。 そのため武器レベルが成長しない闘技場を利用しやすい。 スナイパーになっていれば先手必殺即死連発などひどい無双が見られるだろう。 ラスボス突撃時に専用の口上がある。 ロングボウを使えば安全に見られるので他よりかは楽。 支援会話 メディスン (レベル3MAX時)
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製作者:あげ 概要 ゆうかりんに小手先の攻撃など無駄無駄ァ!! ところでスペルでなくてショット名がいくつかあるがゆうかりんがかわいいからキニスンナ。 ぜんぜんスペル足りねーんだYO! デッキタイプ 相手の基本能力を無効化して戦う。ごり押し戦法を使う。 相手が基本能力を持っていても持っていなくても回答が存在するため制圧力が高い。 タッチなどで使いづらいのはゆうかりんが一匹狼だからだ。 詰めのときにスルーされると詰めカードが打てないなど、弱点がある。 データ オリカデータ 幽香 幽香4 幻想「花鳥風月、嘯風弄月」の発狂がやばい。相手のスペルの基本能力は無効化される。 カードリスト リーダーカード 名前 体力 回避 決死 属性 四季のフラワーマスター 風見 幽香 22 2 3 妖怪 スペルカード Lv 呪力 名前 攻撃 迎撃 命中 性質 基本能力 1 1 「萌風」 2 1 4 拡散 1 2 「蓬莱桜花」 3 0 3 集中 1 3 「幻想春花」 3 1 4 通常 低速移動(1) 2 3 「フラワーショット」 1 2 5 拡散 2 4 「桃源郷」 3 2 5 通常 2 4 「フラワーシューティング」 4 1 4 拡散 2 4 元祖「マスタースパーク」 4 1 4 集中 貫通 3 5 花符「幻想郷の開花」 5 1 5 拡散 3 6 幻想「花鳥風月、嘯風弄月」 4 3 7 拡散 サポートカード Lv 呪力 名前 配置 1 3 宵闇小町 スペル 2 4 今昔幻想郷 シーン 3 3 眠れる恐怖 リーダー イベントカード Lv 呪力 名前 使用 1 3 ロータスラヴ 充填 2 3 強行突破 戦闘 2 4 花は幻想のままに 充填 3 4 弾幕開花宣言 戦闘 3 5 幽夢 充填 協力カードリスト スペルカード Lv 呪力 名前 攻撃 迎撃 命中 性質 基本能力 4 7 「ダブルスパーク」 6 2 6 集中 貫通 誘導弾 サポートカード Lv 呪力 名前 配置 2 4 幻想郷 シーン 4 5 最強の妖怪 リーダー 2 6 天作之合? シーン 4 4 二色蓮花蝶 リーダー 4 4 桜花之恋塚 リーダー イベントカード Lv 呪力 名前 使用 2 3 枯れ木に花を咲かせましょう 充填
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風見 幽香 (かざみ・ゆうか) 能力:『花を操る程度の能力』 所属:第二期紅魔館(第19~21回大会) O.D.S(第22回大会~) ファイト・スタイル その笑顔の下には・・・ 非常に狡猾かつ残忍で試合外でのマイクアピールと同様の 鋭く相手を抉る技を主体として持つ。 しかも単発のスタンド・ダウン攻撃ではなく 大半の技が相手を掴み離さない状態で繰り出される。 そんな投打極のうち特に極めを愛用しており、 相手の苦しむ姿が一番近くで見えるから、と考えられているが…。 常に攻めの姿勢を見せる彼女であるが、逆に受けには弱いほうであり、それをカバーする形の攻撃型である。 全体的な組み立てはシングルでの効果を考えるより、 自身のタッグ・ユニットを有効活用するための技が多く 事実O.D.S以外の選手とは組まないスタンスのためお互いの連携がよく取れ、 結果的に非常に的確に試合をコントロールする巧者でもある。 VFT(VenusFlyTrap) ハエトリソウ。技的にはボストンクラブ、つまり逆エビ固め。 ただし太腿を抱えているため受ける側の背中に凄まじい急角度がついてしまう。 ファンからは『ウォール・オブ・ゆうかりん』とも呼ばれている。 この元ネタはWWE所属クリス・ジェリコの必殺技「ウォールズ・オブ・ジェリコ」 簡単に出来る反面腰と足へ多大な負荷をかけ、 腰を完全に相手に落としてしまうと胸が圧迫され窒息されてしまい 実際に世界中で多数の死亡者が出ているので, 安易な気持ちで真似してはならない。Don't try this 魅せ技のために持ち上げているのではない説得力と複雑さが反比例してしまっている。 これをフィニッシュホールドにする幽香の性格・意思こそが、 強固な壁になっているとも言える。 その危険さは、LTU防衛戦にて反則裁定を受けるほどである。 (GM軍パチュリーの操作だが,その後裁定処理をする前に気絶し無効に) なお、バル・ビーナス(元WWE)が使う「ビーナス・フライトラップ(Venis Flytrap)」は、 名称こそ酷似しているものの全く別の技(変形の足4の字固め)なので注意。 デイジーカッター 立った相手の顎下から打ち抜くように蹴り上げるハイキック。 パンチならばアッパーカットの要領。 腕力の3倍のパワーがある脚力ならば、威力も当然3倍。 コーナーで足踏みアピールをしてから放ったりもする。 その名の由来は、地上物を焼き払うために使用される大型爆弾の俗称から。 直訳すると『雑草刈り』。名前通り目障りな相手への制裁のためにも時折この技が使われる。 元ネタはHBKことショーン・マイケルズ(WWE所属)のスウィート・チン・ミュージック。 ダブルスパーク コーナー最上段からのダブルスタンプ。押し花スタンプ、向日葵スタンプの別名もある。 技自体は両足で倒れている相手を踏むだけと至極単純だが、それだけに重い一撃であり、ここから丸め込みに繋いでカウントスリーを取ったこともあった。 また当たり所が悪ければ妖夢のごとく背骨と内臓が両方とも破壊され、色んなものを噴出させてしまう。 たまに幽香の姿を見て『踏んでくれー!!』と絶叫するファンもいるが、その際身の安全は全く保障できない。 この技のイメージは「東方幻想郷」6面ボスである幽香が分身し、画面横幅一杯の極太レーザーを2本、高速で放つ弾幕から取られたもの。弾幕としてのインパクトはトラウマ級であることは間違いない。 魔理沙の代名詞「マスタースパーク」はこの弾幕をラーニングしたものと言われる。そこから、俗称として幽香の極太2本レーザーは「ダブルスパーク」と呼ばれるようになっている。 なお、東方永夜抄で魔理沙が使う『恋心「ダブルスパーク」』とはちょっと違うので注意。 現役の選手での使用例はプロレスリング・ノアの佐野巧真選手、試合終盤にコーナートップから相手の腹部目掛けて飛び降りる、あまりのエグさに会場は何とも言えない声で包まれる。 最近ではフィン・ベイラー(WWE所属)がクー・デ・グラの名称でフィニッシャーとして使用している 気象衛星ひまわり 立っている相手に対してジャンプし、相手の首周りを両足で挟み込み、そのまま水平に一回転してから相手を倒す技。 元ネタは、人工衛星ヘッドシザーズホイップ。どちらかといえば、技そのものよりも、あまりに秀逸なそのネーミングの方が記憶に残っている。 向日葵落とし 相手の胴を組んで自分の頭上まで肩車になるように担ぎ上げた後、助走をつけながら開脚ジャンプしてマットに叩きつけ、 受けた相手の両腕に自分の両足を通して固める、パワーボムの派生技。 ラストライドと同等の角度で落とすため、これがフィニッシュムーブでも何らおかしくないような凄まじい破壊力を持っているが、 幽香にはさらにVFTとダブルスパークがあるため若干地味に見えてしまう。 元ネタは獣神サンダー・ライガーの得意技、サンダーライガーボム。助走がない場合は単にライガーボムと呼ぶ。 ダブルアームDDT(双子葉式DDT) 正面からダブルアームロックの体勢に相手を捕らえたまま、DDTの要領で頭頂部からマットに叩き付ける技。 通常のDDTと違い両腕を固定した状態で落とすため、相手は着地の衝撃を受け流す事が出来ず首に多大な負担がかかってしまう。 派手さはないが非常に危険な技。 現実ではWWEのミック・フォーリーが『カクタス・ジャックナイフ』の名称で使用している。 その他使用技 拷問コブラツイスト、マウントエルボー連打、チョークスリーパー、起き上がり小法師チョップなど。 単純な破壊力もさることながら、それ以上に相手の精神をも打ち壊すような屈辱技を多く備え持っている。 戦績 [部分編集] + 全戦績 -ネタバレを含むので注意- 以下は、第40回興行時点。 大会 試合 形式 対戦相手 試合動画 試合結果 備考 第19回大会 第3試合 SINGLE『魂魄妖夢の斬撃五番勝負!』二番勝負 妖夢 sm3338964 ○(12 21ダブルスパーク) Xとして登場初勝利、初KO勝ち 第20回大会 第5試合 3vs3(フラン,永琳) 早苗,諏訪子,神奈子 sm3423664 ○(20 23VFT・早苗) 第21回大会 第6試合(メイン) TAG(フラン) 魔理沙,アリス) sm3512231 -(無効試合) 緊急試合 『Judgement Day』4VS4(永琳,魔理沙,雛) レミリア,フラン,霊夢,萃香 ○(25 12 ドラゴンメテオスープレックス(魔理沙)・フラン) 第22回大会 第3試合 TAG『悪夢の続き』(雛) 咲夜,美鈴 sm3582559 ○(14 09向日葵落とし・咲夜) 第23回大会 第4試合 TAG(永琳) 神奈子,早苗 sm3654448 ○(18 48 チョークスリーパー(永琳)・早苗) 第24回大会 第6試合(メイン) LTUタイトルマッチ(雛,永琳) 諏訪子,神奈子,早苗 sm3738221 ○(26 34VFT・早苗) LTU第ニ代王者戴冠 第25回大会 第4試合 3vs3(雛,M.D) レミリア,フラン,チルノ sm3795997 ●(17 27 フラン・ローリングラリアット) ピンを取られたのはM.D 第26回大会 第6試合(メイン) 4vs4『BLACK or WHITE』(永琳,魔理沙,M.D) 椛,文,小町,映姫 sm3879860 ●(17 34 椛・OtTRルール) O.D.S最初の脱落者全体を通して2人目の脱落者O.D.Sの敗北 第27回大会 第6試合 3vs3『Coop. Now』(永琳,魔理沙) 妹紅,慧音,衣玖 sm9503327 ○(21 07ダブルスパーク・衣玖) 第28回大会 第2試合 2vs3(永琳) 天子,慧音,妹紅 sm4004575 ●(17 16 妹紅・フジヤマヴォルケイノイラプション) ピンを取られたのは永琳 第29回大会 第6試合(メイン) LTUタイトルマッチ『蓬莱の殺人医師』(永琳,雛) 妹紅,慧音,輝夜 sm4172888 ○(20 38VFT・慧音) ベストバウト選出試合LTU防衛1回目 第30回大会 第2試合 3vs3(魔理沙,雛) 紫・藍・橙 sm4222018 ●(19 28 紫・パラダイスデス。ロック) ピンを取られたのは雛 第32回大会 第5試合 LTUタイトルマッチ(永琳,雛) 文,小町,映姫 sm4424123 ○(20 59 壺中の大銀河(永琳)・文) LTU防衛2回目 夏フェス 第4試合 8Wayマスク着用BR 最終鬼畜全員MD - sm4447531 ●(8 33 黄M.D・ドラゴンメテオスープレックス) 赤M.Dとして出場最初に脱落 第33回大会 第3試合 TAG(魔理沙) 霊夢,慧音 sm4829086 ●(16 54 霊夢・夢想封印) 公式戦初のピン負け 第34回大会 第2試合 4vs4(雛,魔理沙,永琳) 椛,早苗,神奈子,諏訪子 sm5344174 ○(18 50 雪崩式ドラゴンメテオスープレックス(魔理沙)・諏訪子) 第35回大会 第4試合 GM軍vs連合軍 軍団対抗戦 第一戦 TAG(X1) X2,X3 sm5510309 ○(16 23 八坂の神風(X1)・X3) 第36回大会 第6試合(メイン) LTWタイトルマッチ(早苗) 妹紅,慧音 sm5664417 ●(19 53 妹紅・フジヤマヴォルケイノイラプション) 第37回大会 第5試合 3wayTAG『魔理沙式イリミネーションマッチ』(魔理沙) 早苗,諏訪子,文,小町 sm5827153 ○(10 22 OtTR・諏訪子)●(12 19 文・回転エビ固め) 最後の2人まで残る 第38回大会 第6試合 4vs4(永琳,魔理沙,雛) アリス,萃香,鈴仙,メディ sm6239859 ●(17 47 萃香・百万鬼夜行) 失神KO 第39回大会 第7試合(メイン) LTUタイトルマッチ(永琳,雛) 萃香,鈴仙,メディ sm9113879 ●(25 20 萃香・百万鬼夜行) LTU防衛失敗 第40回大会 第2試合 2vs2(魔理沙) 幽々子,妖夢 sm9313352 ○(17 01デイジーカッター・妖夢) シングル 1戦1勝0敗 タッグ 7戦4勝2敗1無効試合 (幽香のフォールによる勝ちは2回・幽香がフォールされたことによる負けは1回) 6人タッグ 8戦5勝3敗 (幽香のフォールによる勝ちは5回・幽香がフォールされたことによる負けは1回) 8人タッグ 4戦2勝2敗 (幽香のフォールによる勝ちはなし・幽香がフォールされたことによる負けは1回) その他8WayBR 1戦0勝 8人イリミネーションマッチ 1戦0勝1敗 ハンディキャップマッチ 1戦0勝1敗 魔理沙式イリミネーションマッチ 1戦0勝 多いフィニッシュ技VFT (3回) ダブルスパーク (2回) 参戦が遅かったこともあり、決して参加試合は多くはないが、それぞれで強烈な印象を残しており、典型的な「記憶に残るレスラー」と言える。 タイトル歴 LTU王座 第二代王者(八意永琳・鍵山雛組)(防衛2回) 人間関係 レミリア,フラン,咲夜,美鈴 (紅魔館以来の因縁があるが、直接裏切ったと言えるのはフランだけであり、そのフランも根に持つタイプではないので激しい遺恨はない模様) 魔理沙,永琳,雛,M.D (O.D.S組。魔理沙は尖兵,雛はかわいい後輩,永琳は良き相棒,M.DはKYと思っている) 早苗 (遭遇初期から捻じ伏せた事により狙われている。幽香自身は早苗の成長を面白がっているふしがあったが、35回大会後にゆうさなコンビ結成に至る) GM天子 (天子のケ○に敷かれる会の被害者になりかけ、明確な敵となった) M.Dカッパ (強い嫌悪感。夏フェス興行の1つ最終鬼畜全員MDinU3にてM.Dカッパが脱落後…) にとりとの関連はあくまで謎) 霊夢 (堕ちた腋巫女。幽香を初めてピンフォールした相手として、遺恨が勃発した) リグル (夏フェスのアシスタント。夏の妖怪コンビとして興行を盛り上げた。後には必殺技を伝授している) 萃香 (屈辱の失神KOをされた相手として遺恨が勃発) 入場曲 今昔幻想郷 ~Flower Land 評 [部分編集] - 最凶の壁 第19回大会~第32回大会 最凶の壁 第19回大会~第32回大会 東プロ初登場は第19回大会,イベントマッチ妖夢五番勝負の2試合目。 イベント管理人紫の予定では藍が当日発表されるはずだったが、 選手入場の時刻になっても藍はリングに現れず、代わりに魔理沙が登場。 控え室で藍を気絶させたと発言し、季節外れの向日葵の花を差し出した。 この意図を理解した紫は急遽出場選手を変更して、これが幽香の東プロ初参戦となった。 元来の性格や認知度からいってただ事で済むはずは無いことが予想され、 その予想通りに妖夢を散々痛めつけた挙句にレフェリーストップになる程の一撃を打ち込み、 あまりの展開に会場には叫び声が溢れた。 翌第20回大会では正式に第二期紅魔館の一員として登場。 今度は次世代アイドルレスラー兼清涼剤として人気の高まってきていた 早苗(守矢神社)を徹底的に痛めつけ、 更に試合後のマイクアピールで早苗の精神までも破壊、 一時的ながら試合参加拒否状態にまで追い込んでしまう。 更にその翌第21回試合では所属していた紅魔館当主フラン追放にも噛んでおり 所属軍団がO.D.Sへ転換後、事実上軍団のトップ・最凶ヒールとして東プロに君臨してしまった。 GM軍登場による経営権争いには初回から交渉決裂。 共闘を持ちかけたGM天子をデイジーカッターで葬り、続いて行われた緊急試合にはそのまま出場し 元LTW王者のもこけーねを擁するGM軍を自らの手で跳ね返した。 今までO.D.Sの中心人物として全ての組織・軍団への敵対的行動を向けていたが GM軍にすらそれを仕掛けたことで、ナチュラルヒールとしての立ち位置を確立した。 また、ピンフォール・タップアウトを喫したことがなく、事実上の無敗状態であった。 (対本部軍イリミネーションマッチで椛に不覚を取ったのはOtTRルール。 また、夏フェスで魔理沙のドラゴンに沈んだのはあくまでも赤M.Dである)、 + 最凶の亀裂、そして変革 第33回大会~ 最凶の亀裂、そして変革 第33回大会~ だが、どんな植物もやがて枯れるのが自然の摂理と言わんばかりに、第33回大会で、無敗に終焉が訪れる。 GM軍に堕落した、博麗霊夢に屈辱のフォール負け。 さらに、天子のケ○に敷かれる会に服従しそうになる2度の屈辱。 八雲紫の介入があり、ケ○からは救われる形となったが、GM軍、特に霊夢に対する遺恨が勃発した。 さらに翌、第34回大会の『Phantazm Down事件』では、紫がGM軍の姦計に落ちた。 そもそもが紫は幽香を助ける形で介入してきてこの目に遭った、言わば彼女の身代わりになったこと、 そして何より、最初からGM軍は紫を目的としていた(=自分はそのためのお膳立ての道具に過ぎなかった)ことが、 彼女のプライドをいたく傷つけたことは間違いない。 無敗を止められたことと併せ、確固たる敵意をGM軍に向けた幽香は、 かつて自分自身がした「O.D.Sは誰とも馴れ合わない」という宣言をも破る形で四軍連合に参加。 霊夢を含めたGM軍の破壊に動き出し、続く第35回大会の『SEVENSシリーズ』では、 かつて自分が破壊した相手である早苗とのタッグでGM軍に勝利し、有言実行を果たす。 その戦いの中で、あれから一回りも二回りも成長した早苗との間に共感するものがあったと語った幽香は、 試合後早苗とタッグチームゆうさなを組み、LTWへの挑戦を表明した。 結果からいえばもこけーねの牙城を崩すには至らなかったが、 ひたすらの攻めの姿勢で「攻撃は最大の防御」を体言した形になった。 新たなる可能性を見せたことで、周囲の期待は高まっているといえよう。 しかし、これまでの圧倒的な力を背景にした残虐ヒール路線からは次第に外れているのも確かであり、 親しみを持てるようになったと評価するファンがいる一方で、特にベビーである早苗とタッグを 組んだことで、ゆうかりんもすっかり丸くなったものだ、と辛口の評を下す古参ファンもまた存在している。 また、ヒール軍団であるO.D.Sのリーダーとして、これまでと変わらないヒール路線を行く参謀の 永琳との関係にいささか微妙なところが出てきているという噂があった。 その噂がただの噂ではないことが明らかになったのが、第38回大会。 ARMSの萃香の百万鬼夜行の直撃を受けてしまい、失神KOという屈辱の敗北を喫し、さらにリングで 泣き叫ぶという醜態をさらしてしまった幽香に、永琳は無情の掌底を見舞い、ベビーと馴れ合うからだと一喝。 しかし、これで目が覚めたのか、幽香は自分を取り戻し、次回大会のLTUタイトルマッチの結果次第では、 追放でも粛清でもすればよいと宣言。自らを崖っぷちに追い込んだ上で、タイトルマッチに臨む気迫を見せた。 そして行われたタイトルマッチでは、結果から言えば再び萃香の豪腕に屈したものの、 10分以上に渡って鬼と堂々と渡り合い、プライドと根性と気迫の全てを出し切る名勝負を見せ、 その姿を見届けたメンバーに、改めて彼女こそがO.D.Sのリーダーであると認めさせた。 しかし、ベルトを失った上に、ARMSに連敗という結果となったことは事実である。 今後の幽香、そしてO.D.Sの行く先に注目が集まっている。 + 最凶の本質 最凶の本質 幽香の基本スタイルは、自らの手で相手の精神・肉体諸共破壊する事を好んでいる。 つまりは徹底的な攻めである。 しかし逆に、防御の部分では弱い、むしろ危ういという面もある。 試合中はとにかく残虐性が目立つが、同時にそれでもなお立ち上がる者には一目おくという性格でもあり、 引きこもりから復活し『ピープルズシャーマンことみんなの腋巫女』となった早苗のことを 認めるような発言もしていたところから、彼女との因縁の直接対決は近いのではとも言われていた。 しかし、その関係は共闘からタッグ結成と、ファンの想像を超える速度で突き進むことになる。 一方、同じO.D.S所属の雛の素質にいち早く注目し指導を行っているとも言われている。 O.D.Sのツートップである幽香&永琳のタッグにも徐々に評判が集まっており、 耐久力に欠ける幽香とフィニッシュムーブに弱い永琳が互いに弱点を補う形となり、非常に見応えのある試合となる。 この二人は殺伐としたトークの多いO.D.Sにも強い信頼関係があることを見せつけた。 夏フェス第4試合最終鬼畜全員MDではまさかの脱落1号に。 しかも相手は同じO.D.Sの魔理沙によるドラゴンSH。 悔しさの余り試合後泣きながら暴れ回り、次に登場するまでに打たれ弱さ克服のために 走りこみを行っていた事なども発覚。 優秀なSは優秀なMでもあるという、新しい魅力を目ざといファンは見つけ出した。 また当イベントのアシスタントリグルとの関係も思ったより良好なようで 今後の活動次第で更に新たな魅力が見つけ出されるかもしれない 東プロでも有数の顔役になったといえよう。 このページを編集
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以下テンプレ タイム(プレイヤー名):コメント:画像(サムネ別画面表示) 画像のコピペ用: blankimg(ここに上げた画像のURLを入れる,width=102,height=76ハンカクカッコトジ (よく分からない人は挑戦ルールを読みましょう) 【対CPU Spoiler無】 対霊夢 ☆ 7 41(NSHN) こんなもんでしょう リプレイ ◇ △ 対魔理沙 ☆ ◇ △ 対妖夢 ☆ ◇ △ 対咲夜 ☆ ◇ △ 対優曇華 ☆ ◇ △ 対チルノ ☆ ◇ △ 対リリカ ☆ ◇ △ 対メルラン ☆ ◇ △ 対ルナサ ☆ ◇ △ 対ミスティア ☆ ◇ △ 対てゐ ☆ ◇ △ 対射命丸 ☆ ◇ △ 対メディスン ☆ ◇ △ 対幽香 ☆ ◇ △ 対小町 ☆ ◇ △ 対映姫 ☆ ◇ △ 【対CPU Spoiler有】 対霊夢 ☆ ◇ △ 対魔理沙 ☆ ◇ △ 対妖夢 ☆ ◇ △ 対咲夜 ☆ ◇ △ 対優曇華 ☆ ◇ △ 対チルノ ☆ ◇ △ 対リリカ ☆ ◇ △ 対メルラン ☆ ◇ △ 対ルナサ ☆ ◇ △ 対ミスティア ☆ ◇ △ 対てゐ ☆ ◇ △ 対射命丸 ☆ ◇ △ 対メディスン ☆ ◇ △ 対幽香 ☆ ◇ △ 対小町 ☆ ◇ △ 対映姫 ☆ ◇ △ 【対人】 対幽香 ☆ ◇ △ 対小町 ☆ ◇ △ 対映姫 ☆ ◇ △
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幽香、このスレの残り…見渡す限りの向日葵と、俺たちの愛で埋めようぜ。 7スレ目997 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幽香「あなたは私だけの花。私のために花を咲かして、私のために枯れるのよ」 8スレ目 318 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ねぇ○○。欲しい花はある?」 「欲しい花…ねぇ? 幽香の花なら何でも嬉しいけど。確かこの前はライラックだったっけ?」 「“紫の”ライラックよ。忘れたの?」(恋愛最初の感情・初恋の感激) あぁ、いかんいかん。それで俺は紫のアスターを用意してきたんだ。 (恋の勝利・私の愛はあなたの愛よりも深い) 「忘れてないよ。ちょっとした確認だって。 だからコイツを用意してきたんだ」 「……本気?馬鹿ねぇ。私に勝つ気でいるなんて」 「ベターなのはドローだな」 「私に赤いクロッカスでも送って欲しいの?」(愛しすぎる心配) 「いやいや、むしろ俺が送りたいぜ。何ならレモンの花でも用意しようか?」(恋に忠実) 「そうねぇ、青い勿忘草でも送りあうなんてどう?」(誠の愛) 8スレ目 773 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「幽香、俺とお前で、この幻想郷に『太陽の帝国』を築こう!」 と言って、黙々と向日葵の種を植えて生きたい・・・。 8スレ目 796 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「○○、朝ごはんよ」 幽香は俺の耳元でそう呟くように言うと、花の蜜を口に含み、そして接吻をした。 幽香の口の中で、適度に薄められた蜜が、程よい甘さと暖かさを俺の口に伝えながら、喉へと流れてゆく。 蜜を飲み干すと、今度は幽香の口の中・・・と行きたかったが、あっという間に逃げられてしまった。 「ふふ・・・どうかしら?今まで育ててきた花に、逆に育てられるっていうのは」 幽香が意地悪な微笑みを浮かべながらそう言った。 「悪くないな・・・むしろ、もっとして欲しかった」 「そう言っていられるのも今の内よ」 今度は挑むような口調で幽香はそう言うと、ゆっくりと俺に近づいてくる。口の端から垂れた蜜がなんとも艶っぽい・・・。 俺が見とれている間に、目の前まで来た幽香はそっと俺の身体を抱きしめた。 心地よい感覚に包まれ、うっとりとしていた俺に幽香は一言 「何時まで耐えられるかしら?」 と言った。 意味を理解する前に、強力な力が俺を締め付ける。・・・息が出来ない! 「がっ・・・!」 どんどん力が強くなってゆく・・・もう、だめ・・だ・・・ 「貴方はもう私のもの・・・死ぬまで苛め抜いてあげるわ」 10スレ目 479 ─────────────────────────────────────────────────────────── ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 「お幸せに」 俺と、里の娘との結納の日のことだった。 ふらりと現れた幽香は、そう言いながら俺に微笑みかけた。 「結婚のお祝いに」と渡してくれた花はスノードロップ。 真っ白な、雪のように真っ白な花弁が娘の白無垢によく似合っていた。 後になって花言葉を調べてみると『希望』という、新婚の俺と娘にとても嬉しい言葉だった。 今も、そのスノードロップは枯れずに庭に残っている。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※スノードロップの花言葉は他人に贈ると変化して、 『死ね』『あなたの死が見たい』といった180度反転した花言葉になる 10スレ目 519 ─────────────────────────────────────────────────────────── サァァァァ・・・ 蒼い空に日が登る。そして今日も花に水をやる。欠かせない日課だ。 一日水をやらないだけで、かなり弱ってしまう。花はとても弱いのだ。 「うふふ、こんにちは」 突然、後ろから羽交い絞めにされる。 「が、が、お、お、ば、え゙、ば・・・」 首を絞められているせいで声が上手く出せない。というか息が出来ない。 まずい、そろそろ意識が・・・ 「誰がおば、ですって~?」 無情にも腕の力が緩められる事などなく、更なる非情さを増して俺の首に襲い掛かる。 あ、だめだこりゃ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ 「だ、大丈夫?」 ん・・・この声は・・・ 「幽・・・香・・・?」 目を開けると、不安げな幽香の顔があった。 「あ、よかった。大丈夫?」 「う、まぁなんとかな」 どうやら気を失っていたようだ。・・・げ、まだ首を絞められている感じがする。 ・・・死ななかっただけ良かったと思わなくては。 「でも、あの程度で気絶するなんて・・・人間って弱いわね」 「何度目だと思ってるんだよ。そろそろ力加減を学んでk」 「あら、減らす口が叩ける程度には手加減したんだけどね、間違っていたかしら?」 今度は耳を引っ張られる。手加減は出来ているようで、耳が取れる程ではない。 だけど、すんごく痛い。 「あだだだだだだだだだだだ!い、痛い痛い!わかった、わかったから!」 「駄目よ。たっっぷり苛めてあげるから覚悟しなさい」 「ひぃ・・・酷い目に遭った」 耳がやけに温かく、ヒリヒリする。見えないが、きっと真っ赤に腫れあがっていることだろう。 「自業自得よ」 「それはあんまりだ」 そう答えると大袈裟に嘆息した後、幽香は呆れたような顔を向けてきた。 「人間って本当に馬鹿ね」 「な、なんだよ・・・」 幽香のこの顔が苦手だ。まるで自分の立っている場所が今にも崩れ落ちそうな感覚に襲われる。 俺の言葉は質問と言うよりもその顔で見つめ続けられる事に耐えられなかったからだ。 だがそんな俺に対し、幽香はこう呟いた。 「花は、本当はとても強いのよ」 「ただ、それに気付かない者が多いの」 そう語る幽香の顔は、少し寂しそうで・・・ 俺は無意識に、抱きしめていた はずだったのだが。 「甘いわね」 「くそぅ」 幽香がうまく身を引いたため、俺が抱きつく形になってしまった。 「ふふ、あなたは虫ね。甘い匂いに惹かれてきた哀れな虫」 そっと、幽香の手が俺の上に乗る。 「それじゃ、蜜を沢山貰ってくぜ」 「ふふ、本当に人間って馬鹿ね」 先ほどとは違い、今度はからかう様に優しく笑った。 「私はウツボカズラ。貴方を閉じ込めて、じわじわと溶かしてゆく」 「それじゃ、ちゃんと溶けきるまで面倒見てくれ」 「・・・ばか」 拗ねたように顔を背ける幽香が、とても可愛らしかった 10スレ目 531 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「幽香さん。これ、受け取ってください」 想いの人に花を贈る。状況だけ見れば、ただそれだけのことである。 そう、相手があの"フラワーマスター"風見幽香であることを除けば。 「今頃こんなこと言うなんて、卑怯だと分かってます。でも、言わせてくださ...「ええそうね。いまごろだわ」 遮る言葉はただ一言。にも関わらず遂に最後まで言うことが出来なかったのは彼女の苛立か。それとも彼の後ろめたさ故か。 「”桜花之恋塚”の話、知らないわけでは無いでしょう。その上で私に黄水仙を贈ろうというの? 」 既に喋ることさえ出来ない彼に対し、彼女は容赦なく言葉を紡ぐ。 「いいわよね。気楽で。相手が出来たのだから、断られても自分が傷つくことなんてないんですもの。 そういう自己欺瞞とか保身みたいなの、だいっきらいよ。 貴方にはそもそも私に気持ちを示す資格すらないわ」 風見幽香――人間友好度最低・危険度極高とされる、人間嫌いで有名な自称最強の大妖怪。 そして、四季折々の花たちを見て回る”花の主” 「でもね、この花だけなら貰ってあげる。小さな器に囲われて、それでも尚こんなに嬉しそうな花を見たのは久しぶりよ」 彼女は、立ち尽くす男の手から小さな鉢を優しく受け取る。 「貴方の店先に並ぶなんて、私には全然役不足。精一杯花たちを可愛がって、私に『一緒に並ばせて』と言わせるような 素敵な花屋になってみせなさい。私が教えた花師なんだから、無理だなんて言わせないわよ」 それだけ言うと、何事も無かったかのように花たちを見て回り、そして何処かへ消えて行った。 ------------向日葵の裏------------- ゆうかりんに告白しようとしたら、何故か言葉攻め受けてました(爆 流石にこのままじゃ可哀想だったので適度にいたわって解放することに。どう見ても報われませんが。 "桜花之恋塚"の影響がもろに出てます。かってに設定使って作者さん本当にすみません。 あとは蛇足的な何かで〆。締まってないが( --------後ろに笑顔なゆうかりん------- 何かその一 「花屋の小僧がお前に会いに行ったと聞いて心配して見に来たんだが、なかなか可愛いとこあるじゃないか」 「何よ上白沢。別にそのまま囲ってもよかったんだけど、そうするとあの人が拗ねちゃうでしょ。 それに、ああいっとけば花屋で何かとおまけしてもらえるでしょうし」 「散々言っておきながら、お前も打算だらけではないか。少しは小僧が可哀想だとは思わんのか」 「”報われるかも”って思わせてもらえるだけで幸せでしょ? 」 「確かに、お前の怒りを買っておいて生きて里に戻れただけで僥倖というべきなのかもしれんな」 やっぱり花屋の彼は報われなさそうです。 何かその二 「あ、留年皇さん。今日何の日だか覚えてます? 」 「何の日ってどういうことだ? 」 「桜花之恋塚が建って今日で丁度一年じゃないですか。これとこれ、おまけしときますから、奥さん喜ばしてあげてください」 その後、誤解した幽香に彼がボコられることになるのだが、それはまた別の話。 何かの何か 「誕生日の贈り物ですか? お相手はどんな人です?」 「そうですね......では、これとこれとこれでいきましょう。こまめに水を換えて、最後まで可愛がってくださいね。 花だって生き物なんですから、愛情を注げばそれだけ長く綺麗に咲いていてくれますよ」 里に、とても良い花屋があるという。客に、そして花に親身になって考えてくれる、とてもいい花屋が。 11スレ目 883 ─────────────────────────────────────────────────────────── 里の外、入り組んだ林の奥には誰が住むとも知れぬ、美しい花に包まれた家がある。 ・・・そんな噂を聞いて、よせばいいのに俺はそれを探しに出かけてしまった。 それを探しに行って帰ってきた者は誰一人いないという事だった。 妖怪が住んでいると思われていたし、里の人間にも必死に止められたのだが、 ・・・なぜだろうか。 一言で言うなら好奇心。そんなもののために命を落とすのも馬鹿らしかったが、 その幻想的な風景を一目見てみたいと思い、俺は林の奥を彷徨った。 果たして、そこは存在した。 迷いに迷った末、半ば諦めかけていた時にその家は俺の前に現れた。 ・・・なんと美しい。いや、そんな言葉ですら陳腐と思えるほどの色彩。 小さな家を文字通り包むように、色とりどりの花は咲き誇っていた。 俺がその花々に目を奪われていると、 「誰かしら?」 後ろから女性の声が聞こえてきた。 この家に住んでいるのだろうか・・・こちらもまた、花に負けないほどの美しさの女性だった。 「私用で出かけていたのだけれど・・・何かこの家に用?」 彼女は、風見幽香と名乗った。 「ここには、彼と二人で暮らしているの」 彼女・・・風見幽香はそう語った。 なんでも彼女は妖怪だと言う。 最初はとても驚いたのだが、彼女は俺には危害を加える事がないと分かったので普通に話している。 里の人間を攫ったのは貴女か、と聞くと、 「攫っただなんて人聞きの悪い。向こうからやってきたのに・・・でも、貴方は少し彼に似てるから、特別よ」 と、花のような笑顔で返された。 正直、その笑顔が怖かったのだが・・・なぜか彼女から逃げ出そうとは思えなかった。 何故なら、「彼」とやらの事を話している時は、とても幸せそうな顔をしているから。 「ここにいれば誰にも邪魔されずに過ごせるでしょう?」 そうか。つまりここは愛の巣というわけだ。 「御免なさいね、彼も挨拶できればよかったのだけれど。今は少し出れないから」 病気なのだろうか。 ますます彼女を怖いとは思えなくなる。 床に伏せっている夫と、それをかいがいしく看病する妻。そんな表現がぴったりだった。 「それじゃ、私はそろそろ彼の所へ行かなくちゃ。彼も寂しがっているだろうから」 それなら引き留める事は出来ない。 お大事に、と一言だけ残し、帰り道を教えてもらってからそこを去る事にした。 「でももう二度と、ここには来ないでちょうだいね?」 二人きりでいたいのだろうか、本当に新婚らしい。苦笑を残して花の家を後にした。 そういえば。 あの家からは物音がついぞしなかった。 いや、夫は病気なのだろうから仕方がないのかもしれないけれど。 ・・・誰かが存在する気配すらしなかったのは、どういうわけだろう・・・? 10スレ目 540 ─────────────────────────────────────────────────────────── ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 春が終わった。 桜の花が散り、春を告げる妖精が山へ帰り、 代わりに暗い色彩の紫陽花が咲き誇るようになった。 幽香は「もうここには居られない」と、少し悲しげにそういった。 「私は四季の花を見たいの。 だから、一つの所には一つの季節以上留まらない様にしてるの」 笑みで何かを隠すように、幽香は微笑んだ。 悠然と俺に背を向けて、ゆっくりと姿を小さくしていく。 俺はせめてもと、彼女がこの地を去ってしまう前に、声高に叫んだ。 「好きだ、幽香。また来年でいいから、春の間だけでもいいから、俺のところに来てくれるか?」 俺の言葉が彼女に届いたか分からない。俺の気持ちが彼女に届いたか分からない・ 次の日、俺の家の前に、一輪の忍冬が咲いていた。 白の花弁が溢れるように咲いている。まるで、手を広げるように、空を仰ぐように咲いている。 忍冬には一枚のカードが添えられていた。それには幽香の筆跡でこう書いてある。 「来年の春が楽しみね」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※忍冬の花言葉『愛の絆』 10スレ目 550 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「なあ、幽香」 「あら、どうしたの?あなた」 「弁当、美味いんだけどな・・・重くね?」 「え?こ、この位食べるでしょ? 味も偏らないように工夫を」 「・・・野菜はどこに行ったのかな。特に菜ものは」 「・・・ごめん。 好きなものだけ詰めていったら、隙間無くなっちゃって」 「まあ、妖怪ってバランスに頓着しないだろうからね。 そうだろうと思って、葉野菜は別途に用意してきたよ。 はい、どうぞ」 「あ、ありがとう」 「どういたしまして」 ・・・うちの嫁の弁当が超パワーフードで吹いた。 そんなお話。 10スレ目 598 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「俺という養分で君という花をもっと美しくしてみせる!」 あれ?これじゃあ文字通り喰われそう。それでもいい、幽香が好きだあぁ! 11スレ目 451 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「幽香さん幽香さん、貴方が俺のことを好きなのはよく分かりましたから、 胡蝶蘭ばっかり持ってこないで下さい。窒息しそうです」 ※胡蝶蘭の花言葉は『貴方を愛します』 11スレ目 459 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「ゆ、幽香様っ!?」 蝋燭の明かりで照らされた、薄暗い部屋。 中には、疲れきった顔をした少年と、妖艶な笑みを浮かべた風見幽香。 「はい、もう一回」 うふふ、と上機嫌に命令する幽香に対し、○○は息も絶え絶えといった所だ。 「ゆ、幽香様、もうこれ以上は・・・」 「まだよ、まだまだ」 そう言うと、幽香は再びソレに○○の顔を押し付ける。 「うふふ、いいわ。その調子・・・」 ぴちゃぴちゃ、ぴちゃぴちゃ。 最初は小さな水音が、段々ばしゃばしゃという音に変わってゆき、最後に大きな音を立て、静かになる。 そして、少し経ってからまたぴちゃぴちゃという音が聞こえ始める。 「ゆ、幽香さ・・ごぼっ!」 「ほらほら、もっと頑張りなさい」 そう言って、幽香は○○の後頭部に手のひらを当て、ソレ―――なみなみと水の入ったたらい、に再び沈める。 もう、何度沈めたか数えていない。2桁に入った辺りで数えるのをやめた。 「もっと耐えられるでしょう?」 ゴボゴボ、ゴボゴボ。 痛めつけたい、苦しめたい、いぢめぬいて滅茶滅茶にしてやりたい。 ○○の苦悶の声を聴く度に、幽香は身体の芯がしびれるような感覚を覚える。 「ごほっ!ごほごほっ!、はぁ、はぁ、げほっ・・・」 「ふふ・・・」 白い手がすっと伸び、○○の頬を優しく撫でる。 「幽香様・・・」 突然の事に戸惑う○○。 幽香はニヤっと笑うと、緊張の切れたその一瞬のスキをついて、再びたらいに顔を沈める 「・・・!!?」 「まだまだ、夜は始まったばかりよ?」 「そうね、今晩はこの辺にしておくわ」 そう呟くと、幽香はたらいに顔を押し付けていた○○の髪を掴んで引き揚げる。 「ゲホッ、ゴホッ!・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」 「頑張ったわね、お疲れ様」 荒い息をつきながらぐったりとする○○を胸に抱き、満ち足りた笑みを浮かべる幽香。 顔についた水滴を優しく拭う様は、まるで母親のようだ。 ・・・先ほどまでの行為に目を瞑れば、だが。 疲れたのか、抱かれたまま眠ってしまった○○に、幽香は優しく声をかける。 「明日の夜も楽しみましょうね」 11スレ目 752 ─────────────────────────────────────────────────────────── 神社の宴会に呼ばれた。 新年の宴会だけに普段は来ないような珍しい面子も神社に集まるらしく、 俺はここぞとばかりに復讐の決意をした。 初めて幻想郷に来た日から、 ずっと俺の心を誑かし続けたあの妖怪! 今日こそ復讐してやる・・・ さて、目的の妖怪を見つけた。 今日も宴会の中心からは離れた所で一人で楽しんでやがる。 俺は魔理沙と話をしながら誘導し、彼女に近付ける。 ブン屋には高い金を払って復讐の一部始終を写す様に仕立ててある。 噂を聞き付けたのかあのスキマ妖怪すらも助けに入ってくれた。 さて、幻想郷での風評、報道、情報を束ねる面々が彼女の周囲に集まった。 復讐の時は今しか無い。 俺は彼女に対して、大声でこう言い放った。 「風見幽香さん! 初めて会った時から貴女が好きでした!結婚して下さい!」 一瞬の静寂の後、宴会場からは大歓声が沸き起こった。 風見幽香はというと顔を真っ赤にして俯いている。 ふ、どうだ、大観衆の中で恥ずかしい思いをさせてやったぜ。 あれ、なんで幽香が目の前に居るんだ、 何で魔理沙が背中を押してるんだ。 「あ・・・の・・・その・・・私も」 再び大歓声が沸く。 幽香の後ろの方ではスキマ妖怪がニヤニヤと笑っていた。 畜生、嵌められた。 幽香がおもいっきり抱き着いて、 肩の骨が軋んだ所で俺の意識は途絶えた。 スイーツ(笑) 11スレ目 858 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幽香さん、僕をおもちゃにしてください・・・ 11スレ目 997 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「こんにちは、○○」 「・・・?あ、幽香ひさしぶ・・・り?」 開かれた扉の向こうには、清々しいほどの笑顔を浮かべた幽香。 (・・・最近会ってないからかな) 心の中で苦笑しながら、○○は幽香を出迎えに行く。今日くらいは一日中一緒にいよう、等と考えながら。 「・・・?」 そして、幽香に抱えられているモノに気付く。 「う、うわあああああっ!!」 人間の、身体だ。先ほどから、彼女はこの死体を抱えながら笑っていたのだ。 ―――狂っている! 「ふふ、どうしたの?・・・まるで、お化けでも見たような顔をして」 一歩。幽香はまるで、子供をあやすかの様な、慈愛をなみなみと湛えた優しげな笑みで踏み込んでくる。 「この泥棒ネコのこと?大丈夫よ、死んでないわ。・・・貴方次第だけどね」 一歩。清らかな湖面のような、穏やかな笑み。・・・その穏やかさが、逆に怖い。 「あ、あああ・・・」 腰が抜けてしまった。・・・立てない。もう彼女は目の前だ、早く逃げなくては・・・ ・・・あれ、意識が遠く・・・・ 「これで、私達はずっと一緒よ」 12スレ目 417 ─────────────────────────────────────────────────────────── 〇〇「こんな深夜に書き込みをする、つまり寝付けないんだ」 幽香「で、何で私の所に来る訳?」 〇〇「いや、旧作で夢魔とかやってなかったっけ?」 幽香「寝かせて欲しいと」 〇〇「うん」 幽香「窒息と意識破壊と外傷性ショックによる以下略どれが良い?」 〇〇「膝枕の方向で」 幽香「抱き枕で妥協しなさい」 〇〇「わぁい」 幽香の寝返りによって〇〇が複雑骨折したのは言うまでもない。 12スレ目 808 ─────────────────────────────────────────────────────────── 僕と一緒に幻想郷の全てを花で埋めよう 12スレ目 995 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「だーれだ?」 木陰に座っていると不意に視界が暗くなる 「幽香」 「当たり」 後ろから抱きついてくる幽香 「それじゃあ、何でわかったのかしら?」 「香り」 「あらあら、変態さんかしら?」 「それぐらいはわからないと……って幽香少しきつい」 回された腕が少しずつ力を増す 「幽……香?」 「ふふふ……絞め殺してあげようかしら」 限界寸前で腕がゆるむ 「冗談よ、でも苦しがってる○○見るのも楽しいわね」 「ちょ……また……やめ……」 締め付け→解放を繰り返していると 「幽香……そのなんだ……胸が……」 「あら、やっぱり変態さんじゃない」 そういった彼女に引き倒され 「変態さんにはやっぱりこれよね」 踏まれた 額を 「ちょっとまて!!痛い痛い!!」 「ふふふ……」(グリグリ) 13スレ目 281 292 ─────────────────────────────────────────────────────────── 遊戯王っていったら、女の子のマジシャンのカードを 500円で1枚買わされた思い出しかありません 幽香「……そんな思い出しかないの?」 ○○「それが無いんですわ」 幽香「可哀想な人ね。ホントあんたって愛に飢えた獣だわ。どうしようもないったらありゃしない。」 ○○「ああんっ!!! もっと言って!!!」 幽香「ふんっ!下品な奴には用なんてないんだよ!!」 ○○「あふん!! もっともっと!!」 幽香「……正直言って、私あんまり貴方にひどい事言いたくないんだけどなぁ。 何でこんな風に言ってほしいの?全然分かんない。」 ○○「ごめんね。でも幽香さんに罵られるとすごくうれしくなって、嫌な気分が晴れるんですわ。 幽香さんってなんだか御天道様みたいなんだよね。とってもキレイだし」 幽香「(// //)……もうっ!幽香さんなんて呼ばないでよ!前から何度も言ってるでしょ?」 ○○「うぅ……何か小っ恥ずかしいんだよね」 幽香「罵られるのは平気で、呼び捨てだと名前も呼べないの?変なの……」 ○○「だっ、だって!お互いに好きだって分かってる人に言ってもらえるからうれしくなれるわけで、 その辺の小便くさい妖精とか巫女に言われてもちっともピンと来ないよ!」 幽香「……もうっ。変な人は放っておいて私はお散歩に行って来るわ。」 ○○「ああん!待ってよ幽香さん!」 幽香「とりあえずさん付けを直してくれたら考えてみてもいいかな。」 ○○「言ったね?絶対だよ!幽香さん!」 幽香「はいはい」 13スレ目 609 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幽香のゆは愛してるのゆ ~宴会場にて~ ねえ○○?この宴会に来て楽しい?私は楽しいけど。 え?そうでもないってどうしてよ? どこへ行こうとも私以外目に入らないから関係ないって? ふん、そんな丸分かりの口説き文句言ったって私はね……きゃあ!? 何よ抱きついてきちゃって。そんなに積極的に来るともう我慢できないじゃない。 お返しに抱きついてやるんだから。 ふふ。ありがとう。私も愛してるわ○○。ずっと一緒よ。 霊夢 「幽香が樹にしがみついて何かぶつぶつ呟いてるが、一体何なの?」 萃香 「たまたまどんな妖怪でも酔いつぶれるって噂の酒を手に入れたんで、 皆で飲んでみようとしたんだけどね」 アリス 「それを幽香が一気飲みしたのよ」 ○○ 「止めとけって言ったのになあ」 紫 「さあてどんな醜態を晒すのかしら」 魔理沙 「こいつはいい酒の肴になりそうだぜ」 文 「スクープの気配ですね」 にとり 「ビデオカメラ準備よし!」 霊夢 「なんか様子が変わったわよ」 一同 「じ~っ」 うぃ~ヒック、頭がぼんやりしてくるわぁー頭もぐるぐるするー ……あら?○○と抱き合っていたと思っていたけれど、○○がきえちゃったわ。 辺りを見回して○○を探すと、私に代わって月の兎と守矢神社の巫女が左右から○○に抱きついちゃってるじゃない。 人の恋人を寝取るなんてこれはおしおきが必要ね。 あらあら泥棒猫のお二人、別に怯えなくてもいいのよ直に何も考えられなくなるから、永遠にね。 ガシッ ほぅら、つ・か・ま・え・た☆ パチュリー 「別の樹にしがみつき直してまた独り言のようね」 幽香 「つきぃのうーさーぎぃーヒック」 うどんげ 「え、私?」 幽香 「らいたいねぇ、がくせーふくなんてねーあんたわとしおかんがえなさい」 うどんげ 「ひどっ!」 永琳 「まあまあ、飲んだくれのたわごとなんて」 幽香 「としまぐわいはあんたのししょーにゃまぁ~けるけどぉーワハハハハハ」 永琳 「 」 てゐ 「ひぃっ!か、顔がぁ!カタカタカタカタカタ」 幽香 「もりゃのみこぉ~?」 早苗 「わ、私?」 幽香 「m9(^Д^)ルイージ乙wwwwプギャーwwww 腋巫女の二番煎じの脇役巫女wwwwww」 早苗 「…………」 神奈子・諏訪子 「サナエガアアアアアアアアア」 さあて、こいつらはじわじわと絞め殺してやるわ…… 喰らいなさい、○○直伝サバ折り! はっ、「○○直伝」!?まるで私と○○の繋がりを強調しているようね。 いい響きね直伝って…… 幽香 「○○をかどわすどろぼ~ねこはこーしてやる♪ ○○を好きでいいのはぁねぇ、わたしだけなぁんだから~」 メキョッ! チルノ 「ああっ!ぎゅって抱きついた樹をつぶしてるー」 小町 「どうやら○○は夢の中まで愛されてるねぇ~」 ○○ 「いやあお恥ずかしい」 妹紅 「のろけは後で!ほら、次は料理のある方へふらふらいったよ」 あらあら今度の泥棒猫は紫ぃ?またおしおきね! ……そうだ、ちょっとだけかじるってのはどうかしら。 妖怪の味見でもしてみようっと。 幽香 「この少女臭ババアがああああああ!!!」 カジカジブチィッッッッ 藍 「ここでスルメに噛りつくとは…… 泥酔下でもなおするめの磯臭さとしわしわを 紫様に見立て、間接的に罵倒している! あいつは悪口の才能があるに違いない!」 橙 「そんなことより藍さま、紫さまが大変ですっ! ひっくり返って泡をブクブク吹いて痙攣してます!」 数十分後 「ぬあああああああああああああああ」 「それだけは許してくださいいいいいいいいいい」 「生まれてきてごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 「そーなのかなのかなのかなのかなのか」 ○○ 「すげえ、ほぼ全滅、死者累々だな」 咲夜 「残りは私達だけみたいね」 レミリア 「うっう~♪たーべちゃうぞぉ~♪ぎゃお~♪」 咲夜 「お嬢様、お気を確かに!」 さらに二分後 ○○ 「ゆっくりしていってね!」 咲夜 「PADじゃないこれは仕様そうよ仕様よしようがないのよ」 その場には幽香を除いて皆絶望に打ちひしがれていた…… ~翌日の神社にて~ ここは朝の博麗神社。今日は少しばかり様子が違うようだ。 一人の花妖怪が境内の上にTV画面に顔を向けたまま正座させられている。 カチッ にとり 「再生終わりっと、これが昨晩の様子。で、感想はどうだった?」 そして昨日神社で宴会をした面々がその妖怪を取り囲み、濁った瞳でただひたすら見つめていた。 霊夢 「何か釈明は?」 幽香 「別に酒の席でならちょっとくらい構わな」 霊夢 「あ゛?」 幽香 「……ありません」 幽香はか弱げに首を振り、全てを諦めた様な表情でじっと下を向いている。 ふと目を横にやると、わずかながらジリジリと皆が近づいて来るようだ。 本能的な恐怖で幽香の全身が総毛だった。 幽香 「ひぃ!」 幽々子 「あれは酷過ぎたと思うのよ」 ジリッ 幽香 「や、やめて!」 魔理沙 「酔ってたとはいえ我慢の限界ってやつがな」 ジリッ 幽香 「近寄らないでく、下さい」 映姫 「あなたは少し反省が必要なようです」 ジリッ 幽香 「ご、ごめんなさい」 慧音 「ということで」 ジリッ 一同 「覚悟しなさい!」 ジリッ 幽香 「あ、あああ、あぁぁぁぁぁ」 幽香 「きゃぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ」 ピチューン 幽香 「うう、散々な目にあったわ」 ○○ 「大丈夫か?ほら、背中におぶさって」 幽香 「よっと、そういえば、○○におんぶされるのは初めてね ○○を担いだりぶん回したり、……手を繋いだことはあったけど」 ○○ 「そりゃあそうだな、幽香がこんなにふらふらになるなんて今までなかったしな それにしてもあの酒の効き目はすごいな」 幽香 「………………ふん、ちゅ、忠告も聞かず、勝手、に、突っ走って、強がって、 で、挙句飲んだく、くれて、宴会を台無しにして、わ、悪かったわよ う、う、うわああああああん」 ○○ 「ほらほら泣かない泣かない。ほい、これで鼻かんで」 ○○ 「正直俺は嬉しかった」 幽香 「え?」 ○○ 「幽香はいつも強気で、敵なんかいないって感じだったろ? 俺を連れて行く時は首根っこを掴んでまるで引きずるみたいだったし、 付き合うことになった後も手を引っ張ってだったしな その内に、何だか不安になってきたんだ、 俺は幽香に釣り合わないんじゃないかって 幽香は強いし、綺麗な花を育てられるし、可愛いし それに比べ、俺はただの人間だし、すぐに死ぬ、 死んだ後まで無駄な思い出で迷惑をかけるんじゃないかってね そう思うとおはようのハグやお昼のチュウや手を繋いで一緒に寝るのも、 もしかしたら俺が付きまとってくるのが邪魔だけど、 寿命がくるまでの数十年ぐらいでお別れだから我慢しているのかもと思ってた けど、さっきのふらふらになってる幽香を見て気づいたんだ 幽香は完全無欠の妖怪じゃなく、 花が大好きで、ちょっと強がりで負けん気の強い、 ただの可愛い女の子だってな そんな幽香の一面を見れてあの宴会に行ってよかったと思ってるよ」 幽香 「っ~~~~!!!! ……気づくのが遅すぎない?」 ○○ 「顔が赤くなってるのが見なくても丸分かりだぞ……はいはい、 ごめんなさいごめんなさいっと、え?反省してないって? お詫びに今晩は幽香をぎゅうって抱きついたまま寝るから許してくれないか?」 幽香 「駄目よ。今日だけじゃなく明日からは毎晩しなさい」 ○○ 「へいへい分かりましたよ、その前に右の目やに取ってからな。 泣くと目やにって出やすいんだよな……いてえっ!髪の毛引っ張るなぁ!」 新ろだ08 ─────────────────────────────────────────────────────────── 弾幕勝負に敗れた幽香を見つけたので虐待することにした。 「惨めな私を見てせいぜい笑いなさい。 体が動くようになった後で血祭りに挙げてあげる。」 他人の目に触れるとまずいので家に連れ帰る事にする。 「この機会に私に復讐でもするの? ただの妖怪ならまだしも、私を殺せると思う?人間風情が。」 転倒してしまったが、自分が下敷きになってしまった。 「私をかばうなんて何考えてるの。 情けをかけてるつもり?悪名高いあの花妖怪を助けたなんて噂広まったら、 あなた村で肩身が狭い思いをするんじゃない?」 嫌がる幽香を風呂場に連れ込みお湯攻め。しかしながらにもう表面の傷は塞がっていた。 これでは湯攻めのダメージが無くなってしまう。幸い内部は動けるほどには回復していないようだ。 「他人の庇護を受けたのは何年ぶりかしら。 もしかしたら初めてかも。」 充分お湯をかけた後は薬品を体中に塗りたくりゴシゴシする。 「これって香霖堂から出回ってる、しゃんぷうとせっけん? いい香りがするわね。 ひゃぁん、へ、変な所触るんじゃないの!」 薬品で体中が汚染された事を確認し、再びお湯攻め。 「目をつぶれ?嫌よ、どんなことされるか分からないし、 わざとじゃなくてたまたまなんて言い訳通用しないわ。 痛たたたた、目がっ、目がしみる~ …笑うんじゃない!」 お湯攻めの後は布でゴシゴシと体をこする。 「ふうっ、さっぱりするわ。 風呂は気持ちいいわね。また今度入ってもいい?」 風呂場での攻めの後は、全身にくまなく熱風をかける。 「このぶおーんと音が鳴って温風が出るの何? どらいやあ?へえ、いいわねこれ。 ぶおーん。」 その後に、蒸気の沸き立つご飯、熱々の味噌汁、乾燥した不味そうな魚を食わせる事にする。 「ご飯まで用意してくれるなんてありがとう。 でも迷惑じゃない?本当に大丈夫なの?」 そして俺はとてもじゃないが飲めない緑色の飲み物を淹れてきて飲ませる。 「ごちそうさま。美味しかったわ。あなたには感謝してもしきれないわ。」 もちろん、温めた後にわざと冷やしてぬるくなったものをだ。 「ちょうど飲みやすいわ。あなたのお嫁さんになる人は幸せ者ね。 本当に…。」 その後は紙の片面に模様と数字が印刷された物体を幽香と交換し合う。 「どっちかがじょーかーでもう一方が4なのは間違いないけれど。 こっち……違う……いやそっちかも……」 幽香の闘争本能を著しく刺激させ、体力を消耗させる。 「ババ抜きって緊張感がたまらないわ。弾幕勝負とはまた別の楽しさね。 後もう一回しましょう、後一回だ…け……ぐう。」 ぐったりとした幽香を畳の上に布団をしいただけの質素な寝床に放り込み 「すぅ……すぅ……」 寝顔を監視した後に就寝。 新ろだ09 ─────────────────────────────────────────────────────────── 幽香って剣道とか似合いそうだよな とある夜更け、人間と妖怪が不敵な笑みを浮かべ対峙している。 観客からの喚声は耳をつんざきそうな程だ。しかし二人はお互いの事しか目に映らない。 いや、そうする事しか出来ないのだ。一瞬たりとも目を離せば…負ける。 周りの異様な熱気の中、一方が動いた。 「観念なさい!○○!」 一対の牙を以て幽香の手が風を切る。 ぶおん。 そのうなり声はさながら本物の獣の様に襲い掛かってくる。 妖怪である幽香の力をもってさえすれば一瞬で勝利をもぎ取ることなどたやすい。 「もらった!」 ビュウッ! しかし、甘い。甘すぎる。 カッ!ガキッ! 「え?」 確かに幽香は強い。しかしそれは100%力を出し切れればの話だ。 幽香が勝利を確信し、気が緩んだその刹那、そう、その僅かな油断を狙い、捌く。 いつも右からの攻めは気を抜くなと口をすっぱくして言っていのにもかかわらず。 パワーだけはあるんだがな。まるで木刀の風斬り音だよ。 「…っつ」 幽香が憎憎しげにこちらを睨む。あの幽香が、だ。 野生に生きる肉食獣のようなぎらぎらした瞳を見ていると、嗜虐心がそそられる。 「えいっ!」 シャッ! また攻撃を仕掛けてくるが、今度は避ける。 こちらは滑るように先端を操るが、幽香はややぎこちない。 ──ところで、かの宮元武蔵は常識外の握力を持っていたからこそ二刀流が可能だったと言われている。 刀は他の刀剣類に比べ非常に刃が細い。 とはいえ数キロもの鉄棒を実戦に用いることが可能なほどの速度で刃を振るえたのだから、相当な握力だったのだろう。 「とうっ!」 見え見えのフェイントだ。動くまでもない。 ──目の前で必死に頑張っている彼女、風見幽香は人間ではない。妖怪だ。 人間より遥かに優れた筋力、反射神経、耐久力、免疫力、五感。 彼女が出場した運動種目全てが世界新記録で塗りかえられるだろう。 先述の宮本武蔵だって、大人と赤子だ。 剣道の達人や侍が100人いようとも勝てるわけがない では何故ただの人間が、これ程までに幽香と渡り合えるのか。 それも特別に訓練された訳でもない一般人がだ。 「うぅ~」 悔しがっている幽香の顔も可愛いな。 ──それはまず一つ、道具の強度の問題だ。 圧倒的な幽香の力は、逆にそれが枷となる。折れないようにと、つい弱腰になる。 ──二つ目、単に技術の差だ。ここ半年ぐらいから始めた幽香と、 20年近く実家で鍛えた自分とでは天と地ほどの開きがある。 「ちょっと!大人気ないわよ!」 口角が上がるのを抑えきれない。 勝利を目前にした興奮と、幽香の滅多にない地団駄を見れたからだ。 ──そして最後にして最大の勝因! それは、幽香への愛情だあああああああああ!!!!!! 大上段の構えから一気に振り下ろす。──勝った! 「へぇ……なら私の勝ちね。」 何?どういうことだ。 「それはね……」 「私の○○への愛はそれ以上だもの!!!!」 くっ、しまった!恥ずかしくて切り替えしへの反応が遅れた! キィン! 「どうやら勝負は私の勝ちね。」 ……負けたよ。だけどな、俺も幽香に負けないくらい愛してるからな! 「はいはい分かってるわよ。勝利者へのご褒美、ちょ・う・だ・い♪」 ゴクリ。 思わず喉を鳴らしてしまった。これからの事を思うと顔が真っ赤になる。ええい焦るな自分。 幽香も顔を赤らめてもじもじしている。幽香も恥ずかしいのだろう。 男なら彼女をどっしり受け止めろと己を叱りつけ、平生を装い顔をじっと見つめる。 「い、行くわよ。」 「おう。」 幽香は興奮した様子を隠そうともせずに段々近づいてくる。 そして…… 「はい、あーん」 あーん。ぱくり。 おいしいよ、幽香。 「そう、ならよかった。」 そういって天使のような微笑みをくれる。 「よっ、○○。ラブラブだねぇ。」 こらそこ、茶化さない。 何の因果か幻想郷の宴会のメンバーで焼肉を食べることになった。 焼肉用のテーブルと椅子を二人分用意する、ムードがないが即席の二人だけのレストランだ。周りは無視無視。 そしてもぐもぐと二人で肉を平らげていると、最後の肉が一つ余った。 どうせなら終わりは相手に喜んでもらいたいと、いつものように相手にあーんさせる権利をめぐって、 お肉争奪戦バトルが始まり冒頭へ戻るのだが…… 幸せを噛み締めているとるとアリスがテーブルの横に立ち、バーンと手をテーブルに叩きつけて叫んだ。 「あんたらイチャイチャするにも場所を考えてしなさい!」 怒らないでくれ。どうどう。 まだ付き合い始めたばっかりなんだから勘弁してくれ。後10年したら自重するさ。 「長すぎよ!」 しょうがないだろ、ラブラブなんだから。ねー。 「ねー。」 「ったく、ムカつくとこまでそっくりなカップルね。」 ん?何だ、羨ましいのか?…しょうがないな、ほらこっちこっち。 「?……ん、んむ~~~~~~~プハァ、ななななな何するのよーーーーーーー!!!!」 あふれ出る愛をアリスにおすそ分けするためにキスしただけだが? それにしても勿体無い、こんなサラサラの髪と宝石のような瞳を持っているんだ。 彼氏になる奴が羨ましいよ。 「え、え、え、え~っと、○○がどうしてもっていうなら付き合ってあげても……」 おや、萃香じゃないか。 「二股とは○○もやるねえ。ところであっちで固まってる幽香の事は大丈b… ムチュー ようし舌も入れてやれ 「あ…あふぅ……○○ぅ…あん…んっ……」 ぷはぁ、っと。顔真っ赤にして座り込んで一体全体どうしたんだ? 今度は魔理沙が近寄ってきた。 「うげっ、酒臭いぜ。この奇行も酔ってたからみたいだな。」 ようし行くぜ魔理沙……って体が動かない。あれ?皆近づいてきた。 「ということは」 「○○の嫁になるには」 「今がチャンス」 え?何々?皆?あれ?にじり寄ってく…… 後は記憶にない。 目を覚ますと顔がボコボコに腫れていて幽香が涙目で睨んできて口利いてくれなくなった。 その代わりみんながこちらを熱っぽい目で見つめてくるんだが。なんで? 補足 最初の戦いについてなんだが、箸で肉の奪い合いしてたんだけど分かってもらえたかな? で、勝った幽香が○○に食べさせてあげた、と。 上手く描写出来なくてごめんね。 新ろだ17 ─────────────────────────────────────────────────────────── 「幽香…お前が好きだ…」 オレはぎゅっと幽香を抱き締めた。 「……バカ…そんな事…言わないでよ…」 幽香もオレの体に手を回してぎゅっと引き寄せてきた。 「これ以上…私をおかしくさせないで…」 「…幽香」 幽香の瞳から涙が零れた。 「私があなたの事を好きになったらどうするつもりよ…」 「たとえ嫌われていても、この気持ちに変わりはない」 「あなた人間よ…?…私よりも早く死んじゃうじゃない」 「幽香…?」 「あなたがいなくなっちゃったら…私…」 ここで、とん、と幽香は軽くオレを突き離した。 「もう、ここには来ないで」 そういった幽香の笑顔は、どこか寂しくて、 それでいてオレに有無を言わせないような気迫があった。 「今度ここに来たら…殺すから」 それから数日間天候は雨だった。『梅雨入り』したのだ。 オレは雨は好きだ、心が落ち着く。 そして今日も雨。 だが雨好きにオレには珍しく、今日まで続いてる雨が鬱陶しいと感じていた。 「…アイツ、どうしてるかな…」 「あんた、最近そればっかね」 オレの傍にいる巫女がそう呟く。 「わざわざ神社にまで来て…雨の日くらい自分の家でじっとしてたら?」 「まぁそう言ってくれるな。雨の日は外出するに限るね、特に神社なんか落ち着くんだ」 「…つくづく山の神と気が合いそうね、一回参拝してきたらどう?」 「妖怪の山までわざわざ行く道理は無いぜ、ってかそれ巫女が言うセリフじゃないだろ」 何だかんだ言っても霊夢はオレとこうやって過ごしてくれる。根は優しいのだろう、だから皆に好かれるのだ。 「…幻想郷最強クラスの妖怪に恋してるあんたに言われてもね…」 「…ごもっとも、じゃあ山行ってくるかな…」 「おっす霊夢ー!遊びに来てやったぜー!」 ずぶ濡れで突然登場してきた魔法使い、霧雨魔理沙だ。 「…別に呼んでないけど」 「まぁそう言わずに、タオル貸してくれ」 「まったく魔理沙は…はい」 相変わらず豪快に身体を拭く。見ていて気持ちがいいくらいだ。 ここ数日、オレは紅魔館へ行ったり森へ行ったり竹林で迷ったりと、雨の中ふらふらとさまよっていた。 紅魔館当主とはちょっとした仲なのでお咎め無く入ることができる。 お目当ては図書館だが、雨の日は湿気のせいか本が読みにくい。 森では人形使いの家、竹林で迷ったときは妹紅に隠れ家へ案内して貰ったり、とそれなりに色んな場所をまわったが 結局、居場所は神社に落ち着いた。神社に長らくいてわかったことだが、魔理沙は雨の日でもほぼ毎日神社に来るようだ。 ちなみにあれから向日葵畑には行ってない。 「おう、○○、また悩んでたのか?」 「…まぁな」 「なぁ、行かないのか?向日葵畑にさ」 「…確かに雨の日の向日葵もそれはそれでオツなものだが…」 「…待ってるかもしれないぜ?」 ドキッとした。まるで何かに心をえぐられたようだ。 「…んな訳…ねーだろ…」 「どうせ暇なんだろ?散歩がてら行ってこいよ」 「………」 オレは何かに突き動かされるかのように神社をあとにした。 向日葵畑とオレとの距離が縮まるに比例しれ、オレの心臓は痛くなってきた。 まさか、とは思う。アイツが雨の日に外に出てるとは思えない。 むしろ雨だから姿を見なくて済むかもしれない。そう自分の中でごまかそうとしても心臓の痛みは薄れなかった。 いる訳がない。そんな事はわかりきってたハズなのに… ―――独り佇む影がそこにはあった。 「……いた…いやがった…」 オレの心臓が激しい痛みを伴う程に脈打った。その影は傘をさしながらきょろきょろと、まるで何かを探しているかのように辺りを見回してるようで… ………オレと目があった。 「…どうしてあなたがここにいるの?」 「…オレの勝手だ」 オレは吸えない息を必死に吸いながら、平静を装って話した。 「なんでお前は外に出てるんだよ…雨だぞ」 「それはお互い様ね…雨の日でも花の管理はしっかりするわ」 しばらく流れる沈黙、雨の静かな音だけが流れる。 「次来たら殺すって言ったわよね…早く帰って、見なかったことにするから…」 オレは 引き下がるわけには いかなかった 「ここに来た時点で死ぬ覚悟はとうにできている」 オレは一歩足を前に踏み出した。 「…やめて、笑わせないで」 「もっと言えば、オレはずっと前からその覚悟はしてきた」 また一歩前へ進む。 「お願い、もう、やめて」 幽香がこの世のモノとは思えない雰囲気で凄む。空気が、肌が、痛い。 だがオレはもう止められなかった。 「オレは…オレは…お前を初めて見たときから…覚悟を決めたんだ」 刹那、風を切る音が聞こえたのと同時にオレは大樹に叩きつけられていた。 幽香はオレの胸ぐらを掴み、そのまま大樹に押し付ける。 「愚かね…せっかく忠告したのに…後悔しなさい」 喉が熱い、焼けそうだ、が、オレは声を絞り出す。 「後…悔なん…て…してな…いさ…」 「あなたなんていなくなっちゃえばいいのよ」 幽香の腕に力が入る。痛い、死と隣り合ったときの恐怖、 本能的な恐怖、生きたいという感情と、いっそ早く殺してくれという感情が入り混じる。 脊髄反射で涙が零れ落ちる、もう涙なのか血なのか雨なのかはわからない。 こんな状況なのにも関わらず何故かオレの心の奥底は落ち着いていた。 「お前…が…………好…き…だ…」 「……! ………この期に及んでまだそんな事言うの…?」 次第に痛みが無くなってきた、感覚が、思考が、何もかもが無くなってきた。 ただオレは己の最期まで意識を保ってやることに専念した。 「……殺せ…よ……」 「……あなたなんて最初からいなければよかったのに…」 幽香はもう片方の手を振りかざした。 「…最初からいなければよかったのに…」 無くなっていく感覚の中で 微かに風を切る音だけが聞こえた。 「……がはっ!」 オレは足りない酸素を体内に取り込もうと雨の中大きく息を吸った。 喉が、肺が、身体の様々な部分が痛い。一気に痛覚を取り戻した、生きている実感をした。 さっきまでオレが背中を預けていた大樹は倒れていて、 オレの頭があったであろう部分のすぐ隣には穴がぽっかりと空いている。 幽香はその場にへたり込んでいた。 「嫌よ…嫌よ…」 オレは死の淵から這い上がってきた回復したての身体で、必死に五感をフルに使って幽香の姿を見定めた。 「こんなの嫌…あなたが傷つく姿も苦しむ姿も見たくない…殺すこともできない…私の負けね…」 幽香に話しかけてやりたいのに、咳が、涙が止まらない。 「こんなの…卑怯よ…あなたを生かしておくと絶対あとで悲しい思いをすることはわかってるのに……殺すこともできないなんて……」 もう我慢ができなかった、まだ思うように動かない身体で幽香を抱き締めた。 「あ、あのね…嘘ついてごめん…本当はずっとあなたを待っていたの…」 「…ああ、わかってる…」 「痛かったでしょ…苦しかったでしょ…ごめんね、ごめんね」 「このくらいどうってことない」 「私…私………」 「もういい、何も言うな」 幽香の肩が震えている。オレは優しく抱き締めて、大きく息を吸って言ってやった。 「生きている間は、ずっと一緒にいるから」 うpろだ1215 ─────────────────────────────────────────────────────────── ピカッ!! 幽香「………」 ○○「…どうした幽香…怖いのか?」 幽香「こ、怖い訳無いでしょ? 私のマスタースパークの方が遥かに…」 ドォオオオオオオオオオン 幽香(びくっ) ○○「うっわぁ…今のはかなり近かったな…耳が痛ぇ…」 幽香「………」 ○○「ゆ、ゆうか?」 幽香「…こっ…こわいわけじゃ…ないの…ただ…雷っておへそが…」 ガッシャアアアアアアアアアアアン ○○「ううおおおおお!?こ、こええええ…やべぇ…今のはやべえ…心臓が…」 幽香「……………」 ○○「直撃しそうな勢いだったな……幽香?大丈夫か?」 幽香「おへそがね…おへそが…ふぇえ……」 ○○「幽香!?しっかりしろ!…オラァ雷ィ!てめぇ幽香を泣かしてんじゃねぇぞコラァ!」 幽香「…ぐす……ぐす…」 ○○「もう雷はオレが追い払ったから、オレが幽香を守るから、な? 泣き止んでくれよ…」 幽香(ふるふる…) ○○「ど、どうした幽香?」 幽香「私が○○を守らなきゃ…」 ○○「ああもう!二人一緒になれば怖くないさ!」 ぎゅ~~~~っ うpろだ1290 ───────────────────────────────────────────────────────────
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幽香9 風見鶏が見ている先(Megalith 2011/06/22) 「ふぅ……」 煙管を吹かしながら縁側から青空を見る。 世は全て事も無し、幻想郷においてそれは異変が起こらなければよくある日常。 尤も、俺が、巫女のお嬢ちゃんが、大勢の人妖が気付いてないだけで、小さな、それこそ小さな何かは起きているのかもしれないが。 ひょっとすればこの場で妖怪に襲われればその何かに俺がなってしまうかもしれない。 人里から離れ、妖怪の山の近くの草原の傍に家を建てて住んでいる物好きなんぞの所で起こりうる惨劇に他の人間が気付くはずがない。 気付くとすればたまーにやってくる霧雨のお嬢ちゃんか心配症な人里の守護者がその結末を見つけた場合くらいだろう。 まぁそれはそれで、と室内に置いてある風見鶏を見る。 本来の用途をまるで満たしていない配置に置いてあるが実際には意味がある。 と、いうのもこの風見鶏、風で回るのではない。妖怪の妖気が近づくとその強さ、質によって回る代物だからだ。まぁ妖見鶏(あやかしみどり)とでも名づけるべきか。 尤も、俺がこれを持っている理由は我が家に近づく妖怪から逃げるとかいう理由ではない。 刹那、風見鶏がまるで至近距離で風を受けているかのようにぐるぐると凄い勢いで回り始めた。 あぁ、来るのか、と俺は煙管の灰を落とし、支度を整えておく。 この家に近づく妖怪なんぞほとんどいない。 というのもこのどんどんぐるぐると回り始める風見鶏が示す妖怪のせいである。 それに動じない妖怪は精々知り合いとなった八雲家の連中か烏天狗くらいだろうか。 鬼とか死神とか魔法使いとかもまぁ入るか。 バンッ!と勢いよく俺の家の玄関のドアが開けられた、もっと静かに開けろといつも言っている。 ずんずん、と大きな足音でこっちに近づいてくる、もっとお淑やかに歩けといつも言っている。 気配で俺の後ろに立ったのがわかった瞬間に俺を掴んで背負う様にして拉致しようとする、もっと女としての落ち着きを持てといつも言っている。 「やめんか幽香、首が締まるだろうが」 「私が来たのに全く何も言わないし振り向かない人間なんてこんな扱いで十分よ」 そう、大妖怪と名高い風見幽香こそ今まで回っていた風見鶏が示す妖怪。 幻想郷に迷い込んだ際、俺は重傷を負っており、妖怪に襲われたわけでもなく息絶える寸前だった。 しかしたまたま花畑なんていう男が死ぬにはちと恰好がつかない場所だったおかげで風見幽香のきまぐれで助かり、 こうして風見幽香の女王様の如き振る舞いになんとか耐えている現状である。 まぁ命の恩人だから強く言えないのはしょうがない事だ。 「今日は何の用だ」 とにかく服が伸びるし首が痛くなるので何とか床に俺を下ろさせて用件を聞く。 結構な頻度で来るこの困った命の恩人に振りまわされるのは毎度の事。 たぶん今日もそうなんだろうな、とか思うのは仕方の無い事。 「買い物に付き合いなさい、それと霊夢をからかいにでも行くわ」 「俺に拒否権は?」 「あら、私の所有物にあるとでも?」 「何時から所有物になったんだ」 「私があんたを助けた時から」 仁王立ちで意地の悪い笑みを浮かべながら俺を見つめる幽香。 まったく、本当に困った大妖怪様だ。 「だまってりゃ綺麗なままだってのにねぇ……」 「あら意外、見た目は綺麗だって思ってくれてるのね」 なんでそこで嬉しそうに言うんだ。 「幻想郷の大体の人妖にそう思ってる」 「……」 何故か無言で右ストレートをされた。 顔が少し赤くなっていたような気がしたが気のせいだろう、つかだから黙ったままって言ったんだろうが。 ふんっ!と機嫌を損ねた幽香は表に出て「早く行くわよ、この鈍感!」とプリプリと怒りながら俺を急かすのであった。 うーむ……他の奴と一緒にしたのがまずかったのか。 でも男としてはこの地の連中は美人揃いだと思うんだがなぁ……喋んなきゃ、が大半な気がするけど。 綺麗なバラには棘がある、目の前のどでかい綺麗なバラは棘もどでかいって事か。 「……」 「……」 人里で物を物色する幽香の後ろで俺はその光景を眺める。 店主は冷や汗を掻き、道行く人は幽香と俺を一瞥して早足でどこかへ行く。 まぁそれが普通だろう、と俺は心の中で苦笑する。 片や友好度最低ラインと言われる大妖怪、片やそんな大妖怪に助けられ、妖怪が跳梁跋扈するこの幻想郷で人里から離れて暮らす外来人。 普通の人間なら必要以上に関わり合いたくは無いだろう。 「さ、次に行くわよ」 「はいはい、と」 傘を広げ、悠々と歩いて行く幽香の横に並び俺も歩みを進める。 そうじゃないと何故かあいつは機嫌が悪くなる、何故かは知らん。 買い物って言ってたけど今の所何も買ってないな……冷やかしの為だけに来たのか? いや、幽香がそんな事をしにわざわざ人里へ来るとは思えないが…… そんな時肩を並べて歩くカップルと擦れ違った。 向こうは俺達を見てギョッとした顔で離れていく。 「まるでこうして歩いていると俺達はデートしてるカップルみたいだな」 と不図思った事を冗談のように口にした。 「っ!?そ、そうね……傍から見るとそう、見えなくも、ない、かもね」 いきなりどもりはじめたのでなんだと隣を見たが傘に遮られた。 これはあれか、大妖怪のプライドがどうとか俺じゃ釣り合わないとかそういう事か。 「うーむ……迷惑なら付き人のように後ろに「そのまま私の隣で歩きなさい、そんな事したら真っ二つにしてやるわ」……天下の往来で物騒な」 傘下からこちらを見る目は間違いなく本気だった、顔は赤かったが。 頬を掻きながら肩を並べて人里の往来を歩く。 誰とも交差しない往来を。 ある意味モーゼのようなものだな、と再び心の中で苦笑する。 「お前ら人里でなーに目立つ事やってんだ、慧音が説教に来るぞ」 頭上を見ると丁度降りてくる声の主の姿が見えた、あぁ、藤原のお嬢さんか。 「私は弱い者虐めはしない主義よ」 「俺は拉致されただけだ、むしろ被害者、どう見ても被害者」 着地したお嬢さんに一応無実を主張しておく。 実際俺は何もしてないしな。 「その割には見ようによっちゃデートなわけだけど?」 ニヤニヤと俺と幽香を交互に見る藤原のお嬢さん。 あん?デート?俺と幽香がか? 自分で先程言ったが……一度隣を見る。 「ありえんありえん、幽香が俺とそんな関係になりたいなんざ思うわけないだろ」 ……………………あれ?なんだろう、隣から凄い殺気を感じるんだが? 何でこんなに寒いんだ?今は春だぞ、冬の妖怪もその旦那もいないぞ? 「苦労してんな、花の妖怪。というか、こんな変人じゃそういう事を意識したことも受けた事も無いんだろ。 落ちつけって、人里の連中が本気でビビってる、この手の奴は直接本気で言わなきゃ気付けないんだよ」 「それができれば、こんな……」 何だ?何か二人で勝手に話が進んでないか?俺を置いていくな。 とはいえ女の会話に首を突っ込むのはよくないと幻想郷でばっちり教えられたので何も言えない言わない言うと死ぬ。 「片や超鈍感で片やここぞって時は奥手か……春は遠いかね」 「余計なお世話よ蓬莱人、余計ないざこざは起こさないから帰りなさい」 おぉ怖い、と言いながら藤原のお嬢さんは去って行った。 残されたのは何故か赤い顔をして俺を睨む風見幽香と話の流れが全く読めずちんぷんかんぷんな俺。 ただでさえ目立つ俺達は輪をかけて人里内で目立っていた。 気のせいか人里の人々の目が少しだけ、暖かくなっていたような気がした。 「帰れ」 俺と幽香の顔見たら開口一番それかよ。 幽香は全く意に介さず縁側に座り込んだ。 それに倣って俺も奴さんの隣に座る。 「参拝客にいきなり帰れとはなんだ帰れとは。 そんな巫女じゃ博麗神社を建てた先祖が泣くぞ」 とりあえず不機嫌そうな彼女に一応返しておく。 正義は我にあり、だ。 「うるさいわね……んで用件は?」 「からかいに来た」 「拉致られた」 「やっぱり帰れあんたら」 俺は何も悪いことしてないのにひでぇ巫女だな、いつもの事だが。 結局しばらく居座る気でいる幽香に博麗のお嬢ちゃんは諦めたのか台所へ向かった。 私は紅茶ねーと言う幽香にんなのあるか出涸らしでも飲めとお嬢ちゃんの返し。 相変わらず幽香は博麗のお嬢ちゃんをからかうのが好きなようで、強い者虐めって当人は言ってるが。 「全くあんたら二人はいつも一緒ね……はいお茶」 「あげないわよ」 「いらないわ」 「つうか物品扱いすんな」 必然俺がツッコミを入れなきゃならんのが面倒な事だ。 「ていうかあんたら付き合ってるんでしょ?こんな所に来ないでどっちかの家でイチャついてなさいよ」 その言葉に俺は飲んでたお茶を噴き出しそうになり、幽香は急に真っ赤になった。 なんだ、お前までそんな事言うのか博麗のお嬢ちゃん。 「あーあぶねぇ……変な事言うな巫女ちゃん。俺と幽香が彼氏彼女の関係なわけないだろ。 むしろ主人と奴隷だろ、状況的に」 「……ふーん、そういう事言うんだ、ってか巫女ちゃん言うな」 「……」 おい、何で睨むんだよそこの花妖怪。間違いを訂正したんだから問題ないだろうに。 もしかして奴隷以下なのか俺は、てか奴隷にすらなった覚えは無いぞ。 「ねぇ○○、あなた付き合った事がある女性っている?」 何だ藪から棒に。 「いるかそんなもん」 年齢=彼女いない歴更新中だ。 まぁ俺みたいな変わり者に女が寄るはずもなく、色恋沙汰に興味なんてなかった青春時代だったしな…… 三十路にも入れば一生独身でいいだろうと覚悟すらするわ。 「好きだった女性は?」 だから何なんだその質問は、女はやはり色恋沙汰は好きだって事か? 「いた記憶なんざないな」 まぁ今の状況見ると美人さんばっかりの世界に放り込まれたわけだからその内できるかもしれんが。 とはいえ変わり者がたくさんいるこの世界でも俺を好む奴なんざいないとわかってはいるが。 「じゃあ今は?」 今、ねぇ。 「お近づきにならどいつもこいつも美人だから考えたくもなるがまぁまだおらんな。 ていうかこの一連の質問は何かの占いか?それとも誘導尋問の類か?」 巫女のお嬢ちゃんは何かわかったかのような顔した後ニヤリと笑いながら幽香を見た。 当の幽香は何か安心したような溜息をした後霊夢が見ている事に気がついて苦虫を噛み潰したような顔をした。 「おめでとう幽香、敵は強大ね」 「うるさいわね、好きでそうなったわけじゃないわよ」 「あら、嫌々なんだ?」 「っ……!か、帰る!」 幽香が顔を真っ赤にして立ち上がり傘を持って走りだした。 今日は私の大勝ね、と呟いてお茶を飲みだす博麗のお嬢ちゃん。 そして何が起きたのかさっぱりわからない俺。 しかしとりあえず幽香の後を追うかと俺も立ち上がる。 「ごちそうさん、気が向いて運があったら茶菓子でも持ってきてやるよ巫女ちゃん」 「期待しないでおくし巫女ちゃん言うな……○○」 「なんだ?」 「あんた馬鹿でしょ」 「正面切って言う事じゃねぇよ!?」 年下の女の子に馬鹿って言われるなんて夢にも思わんかった。 しかも蔑むような目で見られた、何かに絶望した瞬間だった。 絶望しながら賽銭箱に100円入れてジャラジャラと鈴を鳴らし、少しは頭がよくなるように、と願かけ。 でもきっとここでやっても妖怪の山の神社でやっても無理だろうなぁとか思った俺がいたのは内緒だ。 ちなみに幽香は階段を下がり切った場所で待っていたがなぜかご機嫌だった、女ってのはよくわからん…… 「あのねお嬢さん、いくらなんでもね、人の家の酒全部飲むもんじゃないと思うんだが?」 「ぬぁにぃ~?わらしにしゃけをぬませないきぃ~?」 結局博麗神社から帰った後も幽香は俺の家に居座り、こうして夜の飲み会に発展したわけだが…… あろうことかこの花妖怪、人の家の酒全部飲みやがった、お前は鬼か。 そして現在大虎となって酒が無くなったもんで俺に絡んでくる。 二人で飲むのは初めてじゃないが今日は何時にもましてペースがかなり速かったな……何かあったのか? 「……ねむくなっれきたわね」 ようやく幽香虎様はおねむになってくれるようだ。 瞼を擦り、ふわぁーと大きな欠伸をした。 「はいはいベッドに案内してやるからそこで寝……何この手」 立ち上がった俺の手をぎっちりと掴む幽香の表情は真っ赤な顔だが真剣だった。 「絶対逃がさないわ……絶対誰にもやらないわ……絶対私のものにしてやるわ」 何の事だと説明を求めても大虎になったこいつから情報は仕入れる事は不可能だとは思う。 しかし今まで見た事のない真剣な眼差しは俺を驚かせて立ち竦ませるのには十分だった。 そしてやおら立ち上がったかと思うと凄い勢いで寝室に入り、ベッドに俺毎入り、俺を抱き締めて寝息を立て始めた。 「……何なんだこれは」 ぎゅっと強く抱きしめられており、脱出は不可能。 寝顔を見れば普段とは違った穏やかな表情をしてやがる。 こういうのが女らしい、という事なのかは今の俺にはよくわからない、見た事無いからな女の寝顔。 ポンポンと頭を軽く撫でてみるとん…とさらに深く抱きついて俺の胸に顔を埋めてきた。 こりゃ明日の朝は大変そうだなぁと思いながら幽香を抱き締めるように腕を回し、瞼を閉じる事にした。 案の定朝起きた幽香から顔を真っ赤にした見事なボディーブローがとんできたが俺は本当に悪くないと思う。 あづい・・・・・・でももうすこしで幽香とひまわり畑でイチャイチャできる・・・・・・でもあつい・・・・・・ 風見鶏が見ている先 2(Megalith 2011/07/21) 「ねぇ?暑くないかしら?」 「そりゃ夏だからな」 幻想郷はまさに夏真っ盛り、あの光り輝く太陽に文句も言いたいが生憎そんな元気すら奪われている。 縁側で外を見るのはさすがに辛いので部屋の中で窓を全部全開に開けてなんとか凌いでいる。 そんな中でもこいつはやってきた、妖見鶏が忙しく来るのを教えてくれた。 いらっしゃった(もちろん呼んでなどいない)お方は今日は珍しく黄色いサマードレスなんて着てきた。 そういう服も持ってるのかと感心したが相手はこれでも女だ、服はいっぱいあるんだろうと自己解決。 しかし、何か言う事はないかしら?という問いは何だったのだろうか?わからん、と言うと何故か殴られた、なんでだ? そして絶賛人の作った麦茶を勝手に飲んでいながら暑さなんざほとんど感じてないような涼しい顔で風見幽香は当然のことを聞いてきた。 「こういう時は冷たい物を食べに行くのがいいと思うわ」 「あぁまぁそうだな、甘味物がいいかもな」 あんみつとかかき氷なんてところがお勧めだろう。 「じゃあ行くわよ」 「あ?」 机に顔を置いていたが顔を上げて目の前に座っている幽香を見る。 暑さにKO寸前の俺は一瞬目の前でニコニコしている緑髪の妖怪が何を言っているかわからなかった。 「…………」 「…………」 「…………」 「………………何か喋りなさいよ」 何か?何かと言ったかこ奴は。 「何で、こんな、暑い、日に、わざわざ、人里へ、行くん、だ?」 「そりゃあ冷たい甘味物を食べに、よ」 ちくしょう。お前はいいよな!日傘あるからよ! 炎天下の中、人里を目指して歩いている俺は汗だくになっていた、当然である。 隣の幽香も汗は掻いているが平然としている、くそっ暑さに強いのか、羨ましい。 「そんなに暑いなら入る?」 「ん?」 入る?何にだ?……あぁ、日傘にか? こちらのスペースを少し開けるかのように少し日傘を上げる幽香。 「……どこで誰が見てるかわからん。下手に何か言われないようにしておいた方がお前の為だろ」 そう幽香に返すと…………げっ、なんで眉が危険なカーブ描くんだよ、お前の為を考えたんだろうが。 この前の藤原のお嬢ちゃんときみたいに冷やかされないようにだな! 「入れ」 「……わかったよ、邪魔するぞ、てかよこせ」 「ちょっ、あっ!?」 幽香の手から日傘を奪い、二人が入れるようにして持つ。 どうしてもスペースの都合俺が入りきれんがまぁ仕方あるまい。 陰が差すと少しだけ暑さが和らいだ気がした。 「……今回限りよ」 「何がだ?」 「私の日傘を持つのがよ!」 顔を真っ赤にしてそっぽを向いて何を怒っているのか、俺にはわからなかった。 だがなんというかこの光景はエスコートしているというよりは交際しているようなそんな感じに見られるのではないだろうか? しかしまぁ割と限界だったし、幽香がそれを察したのか気まぐれだったのかわからんがありがたく入らせてもらおう。 道中幽香は何故か顔を真っ赤にして俺の腕をみたり顔をみたりしていたが暑さの限界だったのだろうか? さすがにこの暑さは妖怪にも堪えるって事だろう、とかく暑いからな今日は…… 「うん、夏はこれだ」 「……まぁまぁね」 件の甘味屋に到着し、メニューを見て思い思いの物を頼んだ。 店主は俺達を見ても何も言わず平然と料理を作っていた。 ……どうやら俺と同じように妖怪に関しての溝が浅い人のようだ。 そして俺が頼んだ宇治金時と幽香の頼んだ白玉あんみつが置かれ、今まさに堪能中である。 まぁまぁとかどんだけお前の舌は肥えてるんだとか言いたかったのは内緒だ。 さらに割と付き合いが長いせいで奴の顔を見て割と気にいった事がわかったのも内緒だ。 そしてそんな彼女の食べているあんみつがどのような味か気になった。 「何?味見でもしたいのかしら?」 幽香が視線に気づいて俺を見る。 「あぁ、まぁ気になるなこうして見ると」 「そう、そんなに言うんじゃ「すいません、白玉あんみつ追加で」……っ!」 ボキン、と何かが折れたような気がした。 音は正面から、注文の為に顔をカウンターに向けたのだが先程まで見ていた方向である。 見たくないが首をなんとか少しずつ向きなおすと見事にスプーンを笑顔で幽香が折っていた。 いや、笑顔じゃねぇ……ありゃ本気で怒ってやがる。それがわかる程に奴から圧力を感じる。 なんだ、いったいなんでこうなったんだ?俺か?俺が何かしたのか? 「おいそこ、営業妨害はやめろ。ついでにさっきので本日のあんみつは終了だ。 くいたきゃ目の前の奴から貰いな」 スプーンを置いた店主の言葉で何故か幽香の俺に対する殺気が和らいだ、気がした。 あれか、公共の面前でガチギレはまずいと判断してくれたか?そりゃありがたいがやっぱり怒る原因はわからない。 私と同じ物を食べようとするなんざ10年早いとかそんな理由か? 「…………」 「そんなに睨むなよ……気になっただけだろ」 仕方ない、今度来た時にでもとあんみつを諦めて自分の宇治金時に取り掛かる。 意識的に幽香の方を見ないようにしていたがあまりに視線を感じる為まだ何かあるのか、と顔を再び向ける。 「そんなに食べたいわけ?これ」 器を軽くスプーンで叩く幽香。マナーよくないぞ。 「まぁ、一口くらい味見してみたいが」 とはいえ隣の芝生はなんとやらのようなものでそんなに食べてみたいってわけじゃないんだが。 幽香がスプーンで寒天を一つ掬った。 それを俺に向けて、少しだけ顔を赤くした。 「一口だけ、食べさせてあげるわ」 「………………………………………………………………………え?」 俺は予想だにしなかった状況に呆けた声を出すことしかできなかった。 あの、人の家に我が物顔で入って人の家の飲食物を勝手に全滅させるわ、 色んな場所に連れ回した挙句勘定は全部俺に持たせるわの暴君が俺に物をくれるだと!? これは夢か?幻想か?ここは幻想郷だ、だからありえるのか!? 「何よその顔は……私が誰かに食べさせたら悪いわけ?」 「いや、あまりに予想外過ぎて……いや悪かった、悪かったから睨むな」 どんどんと眉と顔色が下がったり真っ赤になったりで第三者から見れば面白いかもしれんが残念ながら俺はその相手である。 しかしこれ以上呆けていても事態は全く好転しないだろうというのはわかる。 せっかくの彼女の気まぐれだ、ここは大人しく貰っておくのがいいだろう、と判断。 「んじゃありがたく」 「そうよ、素直に貰いなさい」 スプーンを俺の顔に近づけてくれる幽香のスプーンを傾けさせて俺の手のひらに寒天を落とし、直ぐに口に入れる。 「うーん………………うん、美味いな」 黒蜜も濃過ぎず薄過ぎず、甘さは割とひかえめ。 俺としてはもう少し甘くてもいいがそうすると濃くなってしまうかもなぁと思いながら喉元を過ぎた寒天の感想を考えてると…… 「あ、あんたって男は……」 「えっ」 何故か目の前の幽香の臨界点が一瞬にして突破していた。 顔を伏しているが体全体が震えているのがよくわかる、つまり本気で怒る1秒前とか噴火寸前とかあーあBADENDになっちゃったーみたいな。 つまるところ俺はまたしても彼女のよくわからない特大地雷を踏んでしまったようだ。 「こんの…………………………………………馬鹿ぁ!!!!!!」 今日は見事な左アッパーを炸裂された。 店主には悪い事しちゃったかなーと思いながら俺は宙を浮いて気絶した。 「まったく、レティ達のアドバイスもこいつには全然効果ないじゃない……」 「ぶつぶつと何を……謝るから睨むな、何で機嫌が悪いのかわからんが」 気絶から帰還すると店主に目いっぱい怒られた。 曰く痴話げんかはよそでやれ曰くもう少し考えて行動しろ曰くこのままいくとお前は後ろ指しか刺されんぞ等などを説教された。 ほとんど意味がわからなかったがどうやら俺の行動がやはり問題だったようだ。 今度こういう時があった時は皿を貰おうと心に誓っておく。 「んで、この後はどうするんだ」 気絶した時間が長かったおかげで辺りは既に夕方、夜の訪れすら見える。 相変わらずモーゼの海割りの如く人が避けていく人里を幽香の横を歩く。 あーまだ顎に違和感があるな。 「そうね……あの夜雀のところでも行こうかしら」 「成程、じゃあ俺はかえ…………人の肩を力強く掴まないでくれるかなぁ?」 いい笑顔である、俺もいい笑顔をしているという自負がある。 意味合いが全く違うのが本当に残念だ。 「あら、これでもちゃんと手加減しているわよ?」 「ははは、そうだよな。でも人の自由を縛る為に掴むのはよくないぞ?」 「掴まないと逃げるじゃない」 「いやいや幽香、逃げるじゃない、帰るんだ」 周囲の人間が一層離れている気がするが気のせいだろう。 しかし、ここでなんとかしないと全額俺が払う事になる。 さっきの甘味屋で迷惑料も払っている、ここでさらに出費はなんとしても防がなくてはならない。 「見た目は美人と思ってくれてるんでしょ?一緒にいられるだけで役得と思いなさいよ」 「だから大概の連中が黙ってればって……いでででででででで!や、やめろこら!外れるだろうが!」 手加減しているはずじゃねぇのかよ!? 何かやばい音してるから!すっごく痛いから! 「………ふんっ、今日は財布の中の有り金全部空にさせてやるわ」 「こ、こら離せ!何物騒な事を言ってんだ!?いや、おいぃ!?」 引き摺られないように何とか抵抗するも掴まれている時点で俺の敗北は決定していた。 結局俺は諦めて夜雀の屋台にまで連れて行かれ、奢らされることになる。 途中酔った幽香に抱きつかれて「この鈍感、馬鹿、朴念仁、少しは気付きなさいよ」と言われたのだが何の事なんだかさっぱりわからない。 夜雀ちゃんに聞いてみたら「自分で考えてください、同じ事言われたいですか?」と言われた、本当に何の事なんだかさっぱりわからない。 ちなみに沈んでしまった幽香を仕方なく俺の家まで運び、ベッドに寝かせてやったら捕獲されて抱き枕にされるなどと俺はこの時全く思ってなどいなかった。 無論朝起きた幽香が顔を真っ赤にして俺をぶん殴る事も予想すらしていない。 誰かどうしてこうなるんだか説明してくれよ…… 皆乙女なんだよ幻想郷の女の子は皆乙女なんだ つまり幽香も乙女、異論は聞かない Megalith 2011/08/12 里から少し離れた山裾……の、開けた丘。 魑魅魍魎が跋扈する夜更けであるにも関わらず、 俺はズタ袋を一つ抱えてそんな所にいた。 目的のモノは目の前にある小さな花。 忘れ去られたモノが行き着く幻想郷にあって尚、希少であるその花は、 人の記憶に留まる事を拒むかのように夜間ひっそりと咲き、 そして朝になると花を散らしてしまう。 以前散歩をしていた際に見つけてからは、こまめに世話をしにきていた。 金銭に変えよう等とは露程にも思わず、ただ咲く様子を眺めていたいが為の行動だった。 「こんなもんか」 袋から取り出した道具で花の周囲を整えてやったりした後、一息付く。 里を出る時は背中に受けていた月光も、今は頭上から降り注いでいた。 そろそろ咲き出す頃合いだろうと見当をつけ、万が一にも花を傷つけない距離に座り込む。 そのまま四半刻程惚けていると、不意に人の気配がした。 気配がした方へ顔を向けると、目の醒める様な美人がいた。 凄くその風貌には見覚えがある。主に悪い噂と共に。 (なんで人間嫌いの妖怪様がこんなとこに来るかねぇ……) どうやって切り抜けたものかと思案していると、そいつはこちらへかつかつと歩み寄ってきた。 「御機嫌よう」 「……今晩和」 刺激をしないよう、無難な言葉をチョイスしながら会話を始める。 「私を見ても物怖じしないのね?」 「殺気でもバリバリ放ってりゃ話は別だが、今のあんたはそうは見えないし」 「そ」 興味なさそうに俺の返答を受け流すと、彼女の目に先程まで世話をしていた花がとまったらしい。 「……あの花、貴方が?」 「そうだけど、それがどうかしたのか?」 「私に下さらない?」 にこにことしてはいるが、その顔の裏からは有無を言わせぬ何かを感じる。 いつもなら譲り渡す所だったが、これはちょっと譲れない。 「寝言は寝て言え。あれは俺んだ」 「いい度胸してるわね。殺されたいの?」 相変わらずの氷の微笑を浮かべてはいるが、肌に感じる空気はもはや痛い。 切り返した手前止めるわけにもいかず、ままよ、と会話の応酬を続ける事にした。 「殺したければ殺せばいい。俺が死んだ所で、お前には "殺して奪い取った花"しか残らんのだろう?花の妖怪」 「……随分言うじゃないの」 「事実だろ?花を愛する者ならそれくらいどうにかしろ」 会話は終わりだ、とばかりに彼女から花の方へ視線を戻す。 ――まだ咲く様子はない。 「……仕方ないわね」 ぽふ、と隣に腰を下ろす花の妖怪。 にわかに心拍が跳ね上がるが、気合で抑えつける。 「何のつもりだ」 「別に。奪い取るのがダメなら静かに愛でるくらいはいいでしょう?」 当人からは不満だという空気が滲みでている。 人間への友好度は最低とか書かれていたが、もしかしたら違うのかもしれない。 「其れ位なら別に構いや――おい近い」 先ほど彼女が腰を下ろした際、敷いていたシートの端へと退避したのだが、 いつの間にかまた俺のすぐ隣までやってきていた。 「こうしないと花がよく見えないのだもの。 私みたいな美人にくっついて貰えるんだから、光栄に思いなさい?」 「……」 「言葉もないの?」 美人と言われて改めて彼女を見なおしてみる。 月の光を受けて尚薄く色づく緑髪、綺麗に整った――可愛いというよりは凛々しい顔立ち、 派手さはなく、寧ろ大人しい村娘のような服装、その割にはしっかりと女性を主張する体つき。 「ちょっと、何か一言くらい言いなさ「言われて見ればお前も綺麗だな。とても」――ッ」 「妖怪にしておくのが勿体無い位だ。……しかし、今はあの花だ。見てみろ」 彼女にも見えるように、花を指差す。若干頬を朱に染めた彼女は、 俺の手の動きをなぞるように花へと視線を移した。 「そら、咲くぞ――長い一年で一夜限りの、こいつの見せ場だ」 青年&少女鑑賞中.... 「……終わってしまったか」 「みたいね。それじゃあ、私はこれで――」 「待て」 裾を払いながら立ち上がった彼女の腕を反射的に掴んで留める。 意外なものを見るような目で彼女がこちらを、厳密には俺の腕を見ていた。 「何かしら?夜のダンスはお付き合いできないわよ」 答える事もせず、ズタ袋から道具を取り出し、散ってしまった花のもとへ向かう。 「……あった。ほれ」 地面に落ちていた目的のものを小袋にしまい、彼女に投げて寄越す。 「これは?」 「こいつの種だ。持っていけ」 「……いいの?」 きょとんとした顔で俺を見つめる花の妖怪。 これを求めて当初は俺を殺そうとまでしていたのに、変な奴だ。 口には出さない思いを思考の外へ追いやり、疑問に答えてやる事にする。 「お前なら問題ないだろう」 「あら、随分と買ってくれているのね」 「花を見る目が優しかったからな。それが理由じゃダメか?」 「……そう」 ぽつりと呟いて、手元の袋へ視線を落とす。 「ねぇ」 「何だ?用は済んだんじゃないのか」 気づきなさいよこの馬鹿。 「あなた、名前は?」 「……そう言えば名乗っていなかったな。俺は○○という」 ○○。○○、ね。 「そう。変な名前ね」 「喧嘩なら買うぞ?」 「ふふ、冗談よ。私は幽香。風見、幽香よ。 覚えておくといいわ、人間」 ○○、○○、○○――よし、覚えた。 「……もう会うことも無いかと思うが、善処はしよう」 「ね」 「何だ」 今日のところは……うん。 「私、貴方のことが気に入ったから」 「は?」 「これからも遊びに行ったりしても、いいかしら?」 「……危害を加える気がないのなら、茶くらいは出す」 「貴方はそこらの愚昧な人間とは違うように見えるし……努力するわ」 「努力かよ……わかった。俺の家は里の外れの一軒家だ。目立つからすぐわかるだろう」 「そう。それじゃあ、また、ね。○○」 「……ああ。また、な。風見幽香」 イチャついてるかどうか怪しい……ぜ…… Megalith 2012/03/11 「どうだったかな、ちゃんと咲けてた?」 「そうね、他の人間から見たらただの雑草か、はたまた周囲に悪影響を与える害草か」 「はは、それもそうだね。幽香はどう思う?」 日陰の縁側に座る彼はそう言って、視線を目の前の小さな花園から私へと移した。 「私は…私は嫌いじゃなかったわ」 「そうかい?それならよかったよ」 彼は私の返答に満足したようでまた視線を花園へ戻した。 私も彼と同じように彼の作った小さな花園へと視線を向ける。 彼が手を加えた人工の花園。私は手を加えられた自然というものが好きではない。でも 「もうすぐ、かな」 「……そうね」 「なにか…どうにかしてもうちょっと延ばした方がよかったと思うかい?」 「私は人工の美しさは嫌いよ。自然のままが一番綺麗」 「ははは、そうだね。その花壇を作ったときなんて幽香にはずっと冷たい目で見られてたし」 「貴方は『種をちょっと拝借して蒔いただけであとは自然に任せるからほとんど手を加えてないよ』なんて屁理屈のたまっていたわね」 「そんなこともあったね。結局花壇も雑多な花や草が繁茂する、その辺の草原とかより種類が多いだけの混沌としたものになっちゃったしね」 「それでいいのよ、それがいいの。鳥や風が種を運ぶ代わりに貴方が運んだと考えれば許容できるわ」 彼はまたも私の返答に満足したように、今度は微笑を浮かべて花園を見続けている 「幽香が寂しがるんじゃないか、って思ってね」 「花が一輪枯れてしまったとしても、それは自然の摂理よ。寂しがったりしたらキリがないわ」 「確かにそうだね」 彼はそう言って体を柱に寄りかけて目を閉じた。 「さて、と」 目を閉じた彼を確認して私は立ち上がる。 長くなるのはわかりきっているけれど、目的を果たすためには彼女に会いに行かなければならないのだから ------------------------------------------------ 「珍しいですね、貴女が私に会いに来るなんて」 「正直言えば貴女に会いたくなんてなかったわ、四季映姫・ヤマザナドゥ」 「あな」 「説教なら間に合ってるわ、それより一つだけ聞かせなさい」 私は長くなることが分かりきっている説教が始まる前に用件を切り出す。 「彼のことですね」 「なによ、わかってるんじゃない」 「伊達に閻魔をやっているわけじゃありません。それで、貴女は私に何を聞きたいのでしょう?」 「そんなこと、聞かなくてもわかっているんじゃなくて?」 遠まわしな言い草にイラつきが募る。 「もちろん、わかっています」 「ならさっさと」 「貴女は。貴女はそれを知ってどうするつもりなのですか?」 「そんなの貴女に関係あるのかしら」 「そうですね、直接は関係ないでしょう。けれど少しでもしなくてもいい仕事が増えてほしいとは思わないだけです それで、貴女はそれを知ってどうするつもりなのです?答え如何ではお教えしましょう」 四季映姫はそう言いながらも霊たちに判決を下しながらそう言い放つ。 イラつく。全てを見通すかのような物言いが。 「理由を話すだけで教えて差し上げると言っているのです。躊躇う理由でも?」 「素直に従うのが嫌なだけよ。見下されるのがね」 「見下してるつもりはありませんが」 「ならその言い草が嫌いだから。ムカつくから。これで理由は十分かしら」 四季映姫は霊に下す判決の手を止めることなく応対する。その行動がまた見下ろしているようで私を苛つかせる 「………まぁいいでしょう、彼は」 四季映姫は面倒だという表情を隠すこともなく彼の居場所を言った。 ------------------------------------------------ 人里のとある夫婦の間に元気な男の子が産まれた。 里の人たちからも祝福されながら産まれたその子の顔を見る人たちの中に一人、里の人々とは違う装いの日傘を差した少女が混ざっていた。 「私にもその子を見せてくださらないかしら?」 数年ぶりのSS投稿。短めですが 書き終わってからイチャラブ…?って疑問に思ってしまうというオチに到達してしまいましたがご愛嬌、ということ、で… なんでこんな展開の話が思いついたか…自分でもわかりませんがw 彼らの言っていることや時系列に関しては、自分の中では決まっていますが、読んでくださった方に考えていただければ、と 読んでくださった方に感謝 風見鶏が見ている先 3(Megalith 2012/04/15) 「あーもう、何であの馬鹿は全く気付かないのよ!」 「幽香、騒がしく飲まないで」 先日の人里での件をレティに愚痴りに来つつお酒を貰う。 もちろん愚痴の内容とは私の好意に全く気付かない超朴念仁の馬鹿の事だ。 何でこの私がこうも積極的にアプローチをかけてるのに全く気付かないのか。 この前の霊夢の所での話を考えるとあいつは恋愛経験なんてないみたいだけど(私も無い、つまり初恋になる)普通、なんていうか、それでも少しは気付くはずでしょう? 「私と彼で考えた事を実行しても駄目だった……中々に大変な恋ね。 もしかして女に見られてないんじゃないかしら?」 「そうだったらあいつただじゃおかないわ……」 もしもそうだったら……おそらく、私はその怒りと悲しみを余すことなく彼にぶつける事だろう。 しかし話し振りからして私を女として見てくれているのはわかっている。 黙っていれば綺麗だとか冗談みたいに言ってきたが綺麗の部分は本気であると信じている。 つまみを持ってきながらもしかしたら誰かに好意を持たれた事がないからわからないんじゃないか、とレティの旦那が声をかけてきた。 「成程ね……人里から離れてわざわざ妖怪のいる場所で暮らしているわ幽香に好かれるわで相当な変わり者みたいだし可能性は高いかしら」 「ちょっと待ちなさい、なんで私がそこで出てくる」 喧嘩売ってるのかしら、今なら買ってやるわよ? とはいえ確かにあの馬鹿はかなりの変わり者だというのはよく思う。 助けられたとはいえ私に全く気後れしないしどんな奴だろうと平然と話している。 何だろう、それが私が惹かれた理由だけど何かが引っ掛かる。 もしかしたらあいつの過去が何か関係しているのかしら? 考えてみればあいつの事は馬鹿で朴念仁である以外何にもわからない…… 「とはいえ幽香、ここまでやって何ら反応なしは普通の朴念仁の度を超えているわ。 きっとこの先まだ辛い思いをする、それでもいいの?」 「……」 ……そうね、だから私はこんな事をこいつらに話しているのよね。 人間と妖怪の恋愛なんて悲劇ばかりだったと聞いている。伝聞なのは私は今までそういうのに関わった事が無いから。 でも私がそんな場所に立った、立ってしまった。 私の交友関係は幻想郷絵巻とやらに友好度が最低ラインに書かれているのが示すとおりほとんどない。 あったとしてもそいつらも恋愛の話なんてできないし相談できるような奴らでもない。 ただその狭い交友関係の中でこの二人だけは、そんな場所で唯一幸せを掴んだ奴らだからこそ、私は相談できるし向こうも聞いてくれる。 「私は……弱くなったわ。それでもいいって思うし怖いって思いもあるの。 今までこんな事思った事感じた事考えた事、無かったわ……誰かを好きになるのってこんなに弱くなるのね」 「違うわ幽香、恋は女を強くするの。たとえそれがどんな形でもね」 そういうものかしら、と返すと私はそうだったわ、とレティが返してきた。 その隣で苦笑している旦那を見ると成程そうなのだろうと思っておこうかしら。 「だから頑張りなさいな。たとえどんな恋になろうとも、後悔の無いようにね」 そう言って私のグラスに酒を注ぐレティ。 私は一度だけグラスの水面を見つめると一気にそれを呷った。 それからも色々とアドバイスを貰ったけどあんまり覚えていない。 ただ彼の顔が凄く見たくなったのだけは酔って意識を失う前に思ったような気がした。 「と、いうわけで出かけるわよ」 「人の家来ていきなりそれはどうなんですかね風見幽香さんよ」 突然の来訪でも彼はそんなに嫌がらずに付き合ってくれる事を私は知っている。 それは好意からかはたまた恩義からなのかはまだ私にはわからない。 少なくとも彼は嫌々でやっている事ではないと思っている、そうじゃなきゃここまで付き合ってくれないと思うしね。 「いいじゃない、暇なんでしょ?」 「そりゃまぁ否定はしないが・・・・・・彼氏の一人でも出来れば落ち着くのかねぇ」 「・・・・・・」 私は無言で彼の耳を抓った。 この朴念仁は本当にもう・・・・・・! 「いでで!悪かった!悪かったからやめろ!」 「少しはデリカシーのある事を言えないのかしらこの馬鹿は!」 この馬鹿は本当に何も気付いてくれない。 彼氏の一人でもですって?何を言ってくるのよこの馬鹿は! 私が好きなのは、あんただっていうのに! 「わかったわかった、レディの扱いには気を使えだろ? すいませんでしたお嬢様、何なりとお申し付けくださいませ」 「・・・・・・全然駄目ね、似合わないわ」 「俺にどうしろってんだお前さんは!」 「自分で考えろこの朴念仁!」 結局たまたま遊びに魔理沙が来るまで私はこの馬鹿に文句を言い続けた。 どうすればこの馬鹿に私の気持ちが伝わるのか、前途多難の私の恋はまだまだ気付いてもらえない・・・・・・ だから言ってるでしょ、幽香は乙女だって うpろだ0046 日も暮れた太陽の畑にて 「今年はえらく梅雨の季節がずれたな」 「そうね、花達には嬉しい限りだわ」 「んまぁな、ずっと日光がギンギラギンも俺達にゃあきついわ」 「私は平気よ?傘があるもの」 くるくると可愛らしい日傘を回しつつ彼女は言う 「しかし流石に花壇を整えるのもしんどくなってきたな……」 「軟弱ねぇ」 「それで軟弱とおっしゃいますか……んまぁ麦わら帽子被ればいい話なんだが」 「どうして被らないのかしら?」 「うーん……なんとなく」 「それじゃ帽子に目でも付けましょうか?」 「……どこぞの神様のパクリになりそうだから止めとく」 「じゃあ暑いから作業が滞っていたのね」 くるりとこちらに顔を見せ言う 「そうなるかなぁ……あと少しはお前も手伝え」 「私だって仕事やってるじゃない」 「そうじゃなくてな……その……なんだ……」 「あぁ……たまには一緒に仕事したいんだ」 「最初の頃よりかは大分マシになったと思うぞ?」 「貴方スコップで苗植えてたものね」 「あれは……仕方なくないか?」 「……貴方の一般常識がどうなっているのやら」 「終わった事だしそれ以上弄らんでくれ……」 「ウフフ、照れちゃって、かーわい」 「照れてねェよ……ったく」 「じゃあ明日、いつもの道具を持って……私の家集合ね」 「そういや紹介してもらってから一回も行ってねェなぁ」 「私はいつ来てもらっても構わないのだけれど?」 「……いっつもお前に頼まれた仕事やってたら一日が終わるんですがそれは」 「良い事じゃない、充実しているわ」 「はぁ……んじゃ明日な」 「えぇ、楽しみにしてるわ」 内心は結構嬉しかったりした、家の中に入れるのだろうか そんなことを考えつつ帰路に着いた ~翌日~ 「雨……ですかい……」 盥をひっくり返したような大雨だった 雷まで鳴っている始末だ 「日頃の行いが悪かったですお母様どうかお許しを」 「……止むわけないか」 かなり拡張的だが滝と言っても過言ではない 「さて……傘なんて軟弱なものはない訳だが」 だったらやる事は一つ 「走ったら余計に濡れそうだがこの際関係ないよなぁ……うっし」 雨の中を走って幽香の家に行くことにした ~一時間後~ 「……着いた……のはいいんだが」 全身くまなくびしゃびしゃだ、絞ったら雑巾にでもなるんじゃなかろうか 「さて、タオル貸してもらうか」 ピンポーン 「はーい、どちら様でしょう……って○○しか居ないわよね」 「宅配便でーす、水も滴るいい男を配達に来ましたー」 「来てくれたのね、ご苦労様」 「当たり前だ、可愛い彼女の誘いを断る彼氏がどこにいる」 「ありがと、さ、風邪ひく前にシャワー浴びてらっしゃい」 「お気遣い感謝です」 「でも……看病も悪くないかしら」 「ナース服でお願いします」 「……風邪ひいてても放置しようかしら」 「ひでぇ……じゃあシャワー借りるな、さんきゅ」 「行ってらっしゃーい」 「あ、着替えは……あるか?」 「ん~……頑張って乾かしてみるわ」 「頑張って乾くのかよ……」 「心配しなくていいわ、少し湿ってるかもしれないけれど」 「びしょ濡れよりはいいか……じゃあ頼むわ」 「はーい」 でも幽香は何着ても似合うはず……もっと自分に自信を持つべきだ ~青年シャワー&着替え中~ 「ふぃ~……しっとりだわ」 「紅茶淹れたわ、よかったら」 蔓草の模様の入ったカップを持ち、幽香の横に座る 「この香り……ダージリンだな!」 「通ぶらなくていいわ、普通にローズティーよ」 「へぇ……香りがかなり良いな」 「私のお気に入りの一つよ」 「どれどれ……ん~味はよく分からないなぁ」 「味が全てじゃないわよ、嗅覚も大事なんだから」 「そんなもんかぁ……でも今日はこんな大雨になるなんてなぁ」 「そうね、貴方の日頃の行いが悪いんじゃないかしら?」 「……否定はしねぇ」 「あらあら、図星?」 「……しかし雨の日にここを見るのは初めてだな」 雨の音を聞きながらどんよりとした外を見る 「雨の日でも来て作業していいのよ?」 「過労死させる気か」 「ひ弱ねェ」 「まず風邪ひくだろう」 「……一たす一は?」 「二……お前俺を馬鹿にし……俺は馬鹿じゃねェぞ」 「んま、それはいいとして」 「よくねェよ!……で何だ?」 ふと、幽香がこちらを見る 「ん?どうした」 ソファーに倒れ込むように幽香が覆い被さってくる 「なっ!どうした?大丈夫か!?」 いきなり倒れてきたので心配する、が 「……甘えていい?」 とろんとした目でこちらを見てくる 「……は?」 「最近忙しかったでしょ?だから今日くらいはイチャイチャしたいなぁって」 「えらい今日は積極的だな」 「雨の日は……少し鬱になるの」 「理由……は聞くだけ野暮か」 「そうね、野暮ったい事はしないで」 胸に顔を埋めつつ服の裾がぎゅっと握られる 「たまには……いいかもな」 「貴方の胸……温かい」 いつもと違う彼女の一面、それが凄く愛しくて 「愛してるよ幽香」 彼女の魅力の一つである艶やかな髪を優しく撫でつつ囁く 「もっと愛して……もっと……もっと……」 彼女の方から唇を差し出してくる 「んぅ……」 目を開けたままキスをしてみる、初めての試みだ 「ん……ぷはっ」 「なんか目が合うと恥ずかしいな」 「私はこっちの方が好みだわ」 「んじゃもう一回するか?」 「今日は朝までコースね」 「お付き合い致しましょう」 「明日もよろしくね?」 「……出来るだけ体力は残すか」 その後ひたすら幽香とイチャイチャしていた そんな雨の日の出来事 35スレ目 352 ○○「布団が吹っ飛んだ」 幽香「……」 幽香「で?」 ○○「いえ、言ってみたくなっただけです」 幽香「ふーん」 ○○「……」 幽香「○○」 ○○「なんでございましょう」 幽香「寒いわ」 ○○「はい」 幽香「あっためてちょうだい、今すぐ」 ○○「それじゃホットココアでも作ってきますね」 幽香「……」 幽香「人肌で、って言うの、言わないとわからないのかしら」
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幽香4 11スレ目 883 「幽香さん。これ、受け取ってください」 想いの人に花を贈る。状況だけ見れば、ただそれだけのことである。 そう、相手があの"フラワーマスター"風見幽香であることを除けば。 「今頃こんなこと言うなんて、卑怯だと分かってます。でも、言わせてくださ...「ええそうね。いまごろだわ」 遮る言葉はただ一言。にも関わらず遂に最後まで言うことが出来なかったのは彼女の苛立か。それとも彼の後ろめたさ故か。 「”桜花之恋塚”の話、知らないわけでは無いでしょう。その上で私に黄水仙を贈ろうというの? 」 既に喋ることさえ出来ない彼に対し、彼女は容赦なく言葉を紡ぐ。 「いいわよね。気楽で。相手が出来たのだから、断られても自分が傷つくことなんてないんですもの。 そういう自己欺瞞とか保身みたいなの、だいっきらいよ。 貴方にはそもそも私に気持ちを示す資格すらないわ」 風見幽香――人間友好度最低・危険度極高とされる、人間嫌いで有名な自称最強の大妖怪。 そして、四季折々の花たちを見て回る”花の主” 「でもね、この花だけなら貰ってあげる。小さな器に囲われて、それでも尚こんなに嬉しそうな花を見たのは久しぶりよ」 彼女は、立ち尽くす男の手から小さな鉢を優しく受け取る。 「貴方の店先に並ぶなんて、私には全然役不足。精一杯花たちを可愛がって、私に『一緒に並ばせて』と言わせるような 素敵な花屋になってみせなさい。私が教えた花師なんだから、無理だなんて言わせないわよ」 それだけ言うと、何事も無かったかのように花たちを見て回り、そして何処かへ消えて行った。 ─────────向日葵の裏───────── ゆうかりんに告白しようとしたら、何故か言葉攻め受けてました(爆 流石にこのままじゃ可哀想だったので適度にいたわって解放することに。どう見ても報われませんが。 "桜花之恋塚"の影響がもろに出てます。かってに設定使って作者さん本当にすみません。 あとは蛇足的な何かで〆。締まってないが( ─────────後ろに笑顔なゆうかりん── 何かその一 「花屋の小僧がお前に会いに行ったと聞いて心配して見に来たんだが、なかなか可愛いとこあるじゃないか」 「何よ上白沢。別にそのまま囲ってもよかったんだけど、そうするとあの人が拗ねちゃうでしょ。 それに、ああいっとけば花屋で何かとおまけしてもらえるでしょうし」 「散々言っておきながら、お前も打算だらけではないか。少しは小僧が可哀想だとは思わんのか」 「”報われるかも”って思わせてもらえるだけで幸せでしょ? 」 「確かに、お前の怒りを買っておいて生きて里に戻れただけで僥倖というべきなのかもしれんな」 やっぱり花屋の彼は報われなさそうです。 何かその二 「あ、留年皇さん。今日何の日だか覚えてます? 」 「何の日ってどういうことだ? 」 「桜花之恋塚が建って今日で丁度一年じゃないですか。これとこれ、おまけしときますから、奥さん喜ばしてあげてください」 その後、誤解した幽香に彼がボコられることになるのだが、それはまた別の話。 何かの何か 「誕生日の贈り物ですか? お相手はどんな人です?」 「そうですね......では、これとこれとこれでいきましょう。こまめに水を換えて、最後まで可愛がってくださいね。 花だって生き物なんですから、愛情を注げばそれだけ長く綺麗に咲いていてくれますよ」 里に、とても良い花屋があるという。客に、そして花に親身になって考えてくれる、とてもいい花屋が。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 540 里の外、入り組んだ林の奥には誰が住むとも知れぬ、美しい花に包まれた家がある。 …そんな噂を聞いて、よせばいいのに俺はそれを探しに出かけてしまった。 それを探しに行って帰ってきた者は誰一人いないという事だった。 妖怪が住んでいると思われていたし、里の人間にも必死に止められたのだが、 …なぜだろうか。 一言で言うなら好奇心。そんなもののために命を落とすのも馬鹿らしかったが、 その幻想的な風景を一目見てみたいと思い、俺は林の奥を彷徨った。 果たして、そこは存在した。 迷いに迷った末、半ば諦めかけていた時にその家は俺の前に現れた。 …なんと美しい。いや、そんな言葉ですら陳腐と思えるほどの色彩。 小さな家を文字通り包むように、色とりどりの花は咲き誇っていた。 俺がその花々に目を奪われていると、 「誰かしら?」 後ろから女性の声が聞こえてきた。 この家に住んでいるのだろうか・・・こちらもまた、花に負けないほどの美しさの女性だった。 「私用で出かけていたのだけれど・・・何かこの家に用?」 彼女は、風見幽香と名乗った。 「ここには、彼と二人で暮らしているの」 彼女・・・風見幽香はそう語った。 なんでも彼女は妖怪だと言う。 最初はとても驚いたのだが、彼女は俺には危害を加える事がないと分かったので普通に話している。 里の人間を攫ったのは貴女か、と聞くと、 「攫っただなんて人聞きの悪い。向こうからやってきたのに・・・でも、貴方は少し彼に似てるから、特別よ」 と、花のような笑顔で返された。 正直、その笑顔が怖かったのだが・・・なぜか彼女から逃げ出そうとは思えなかった。 何故なら、「彼」とやらの事を話している時は、とても幸せそうな顔をしているから。 「ここにいれば誰にも邪魔されずに過ごせるでしょう?」 そうか。つまりここは愛の巣というわけだ。 「御免なさいね、彼も挨拶できればよかったのだけれど。今は少し出れないから」 病気なのだろうか。 ますます彼女を怖いとは思えなくなる。 床に伏せっている夫と、それをかいがいしく看病する妻。そんな表現がぴったりだった。 「それじゃ、私はそろそろ彼の所へ行かなくちゃ。彼も寂しがっているだろうから」 それなら引き留める事は出来ない。 お大事に、と一言だけ残し、帰り道を教えてもらってからそこを去る事にした。 「でももう二度と、ここには来ないでちょうだいね?」 二人きりでいたいのだろうか、本当に新婚らしい。苦笑を残して花の家を後にした。 そういえば。 あの家からは物音がついぞしなかった。 いや、夫は病気なのだろうから仕方がないのかもしれないけれど。 …誰かが存在する気配すらしなかったのは、どういうわけだろう・・・? ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 550 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 春が終わった。 桜の花が散り、春を告げる妖精が山へ帰り、 代わりに暗い色彩の紫陽花が咲き誇るようになった。 幽香は「もうここには居られない」と、少し悲しげにそういった。 「私は四季の花を見たいの。 だから、一つの所には一つの季節以上留まらない様にしてるの」 笑みで何かを隠すように、幽香は微笑んだ。 悠然と俺に背を向けて、ゆっくりと姿を小さくしていく。 俺はせめてもと、彼女がこの地を去ってしまう前に、声高に叫んだ。 「好きだ、幽香。また来年でいいから、春の間だけでもいいから、俺のところに来てくれるか?」 俺の言葉が彼女に届いたか分からない。俺の気持ちが彼女に届いたか分からない・ 次の日、俺の家の前に、一輪の忍冬が咲いていた。 白の花弁が溢れるように咲いている。まるで、手を広げるように、空を仰ぐように咲いている。 忍冬には一枚のカードが添えられていた。それには幽香の筆跡でこう書いてある。 「来年の春が楽しみね」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ※忍冬の花言葉『愛の絆』 ─────────────────────────────────────────────────────────── 10スレ目 598 「なあ、幽香」 「あら、どうしたの?あなた」 「弁当、美味いんだけどな・・・重くね?」 「え?こ、この位食べるでしょ? 味も偏らないように工夫を」 「・・・野菜はどこに行ったのかな。特に菜ものは」 「・・・ごめん。 好きなものだけ詰めていったら、隙間無くなっちゃって」 「まあ、妖怪ってバランスに頓着しないだろうからね。 そうだろうと思って、葉野菜は別途に用意してきたよ。 はい、どうぞ」 「あ、ありがとう」 「どういたしまして」 …うちの嫁の弁当が超パワーフードで吹いた。 そんなお話。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 451 「俺という養分で君という花をもっと美しくしてみせる!」 あれ?これじゃあ文字通り喰われそう。それでもいい、幽香が好きだあぁ! ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 459 「幽香さん幽香さん、貴方が俺のことを好きなのはよく分かりましたから、 胡蝶蘭ばっかり持ってこないで下さい。窒息しそうです」 ※胡蝶蘭の花言葉は『貴方を愛します』 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 752 「ゆ、幽香様っ!?」 蝋燭の明かりで照らされた、薄暗い部屋。 中には、疲れきった顔をした少年と、妖艶な笑みを浮かべた風見幽香。 「はい、もう一回」 うふふ、と上機嫌に命令する幽香に対し、○○は息も絶え絶えといった所だ。 「ゆ、幽香様、もうこれ以上は・・・」 「まだよ、まだまだ」 そう言うと、幽香は再びソレに○○の顔を押し付ける。 「うふふ、いいわ。その調子・・・」 ぴちゃぴちゃ、ぴちゃぴちゃ。 最初は小さな水音が、段々ばしゃばしゃという音に変わってゆき、最後に大きな音を立て、静かになる。 そして、少し経ってからまたぴちゃぴちゃという音が聞こえ始める。 「ゆ、幽香さ・・ごぼっ!」 「ほらほら、もっと頑張りなさい」 そう言って、幽香は○○の後頭部に手のひらを当て、ソレ―――なみなみと水の入ったたらい、に再び沈める。 もう、何度沈めたか数えていない。2桁に入った辺りで数えるのをやめた。 「もっと耐えられるでしょう?」 ゴボゴボ、ゴボゴボ。 痛めつけたい、苦しめたい、いぢめぬいて滅茶滅茶にしてやりたい。 ○○の苦悶の声を聴く度に、幽香は身体の芯がしびれるような感覚を覚える。 「ごほっ!ごほごほっ!、はぁ、はぁ、げほっ・・・」 「ふふ・・・」 白い手がすっと伸び、○○の頬を優しく撫でる。 「幽香様・・・」 突然の事に戸惑う○○。 幽香はニヤっと笑うと、緊張の切れたその一瞬のスキをついて、再びたらいに顔を沈める 「・・・!!?」 「まだまだ、夜は始まったばかりよ?」 「そうね、今晩はこの辺にしておくわ」 そう呟くと、幽香はたらいに顔を押し付けていた○○の髪を掴んで引き揚げる。 「ゲホッ、ゴホッ!・・・はぁ、はぁ、はぁ・・・」 「頑張ったわね、お疲れ様」 荒い息をつきながらぐったりとする○○を胸に抱き、満ち足りた笑みを浮かべる幽香。 顔についた水滴を優しく拭う様は、まるで母親のようだ。 …先ほどまでの行為に目を瞑れば、だが。 疲れたのか、抱かれたまま眠ってしまった○○に、幽香は優しく声をかける。 「明日の夜も楽しみましょうね」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 858 神社の宴会に呼ばれた。 新年の宴会だけに普段は来ないような珍しい面子も神社に集まるらしく、 俺はここぞとばかりに復讐の決意をした。 初めて幻想郷に来た日から、 ずっと俺の心を誑かし続けたあの妖怪! 今日こそ復讐してやる・・・ さて、目的の妖怪を見つけた。 今日も宴会の中心からは離れた所で一人で楽しんでやがる。 俺は魔理沙と話をしながら誘導し、彼女に近付ける。 ブン屋には高い金を払って復讐の一部始終を写す様に仕立ててある。 噂を聞き付けたのかあのスキマ妖怪すらも助けに入ってくれた。 さて、幻想郷での風評、報道、情報を束ねる面々が彼女の周囲に集まった。 復讐の時は今しか無い。 俺は彼女に対して、大声でこう言い放った。 「風見幽香さん! 初めて会った時から貴女が好きでした!結婚して下さい!」 一瞬の静寂の後、宴会場からは大歓声が沸き起こった。 風見幽香はというと顔を真っ赤にして俯いている。 ふ、どうだ、大観衆の中で恥ずかしい思いをさせてやったぜ。 あれ、なんで幽香が目の前に居るんだ、 何で魔理沙が背中を押してるんだ。 「あ・・・の・・・その・・・私も」 再び大歓声が沸く。 幽香の後ろの方ではスキマ妖怪がニヤニヤと笑っていた。 畜生、嵌められた。 幽香がおもいっきり抱き着いて、 肩の骨が軋んだ所で俺の意識は途絶えた。 スイーツ(笑) ─────────────────────────────────────────────────────────── 11スレ目 997 幽香さん、僕をおもちゃにしてください・・・ ─────────────────────────────────────────────────────────── 12スレ目 808 〇〇「こんな深夜に書き込みをする、つまり寝付けないんだ」 幽香「で、何で私の所に来る訳?」 〇〇「いや、旧作で夢魔とかやってなかったっけ?」 幽香「寝かせて欲しいと」 〇〇「うん」 幽香「窒息と意識破壊と外傷性ショックによる以下略どれが良い?」 〇〇「膝枕の方向で」 幽香「抱き枕で妥協しなさい」 〇〇「わぁい」 幽香の寝返りによって〇〇が複雑骨折したのは言うまでもない。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 12スレ目 995 僕と一緒に幻想郷の全てを花で埋めよう ─────────────────────────────────────────────────────────── 13スレ目 281 292 「だーれだ?」 木陰に座っていると不意に視界が暗くなる 「幽香」 「当たり」 後ろから抱きついてくる幽香 「それじゃあ、何でわかったのかしら?」 「香り」 「あらあら、変態さんかしら?」 「それぐらいはわからないと……って幽香少しきつい」 回された腕が少しずつ力を増す 「幽……香?」 「ふふふ……絞め殺してあげようかしら」 限界寸前で腕がゆるむ 「冗談よ、でも苦しがってる○○見るのも楽しいわね」 「ちょ……また……やめ……」 締め付け→解放を繰り返していると 「幽香……そのなんだ……胸が……」 「あら、やっぱり変態さんじゃない」 そういった彼女に引き倒され 「変態さんにはやっぱりこれよね」 踏まれた 額を 「ちょっとまて!!痛い痛い!!」 「ふふふ……」(グリグリ) ─────────────────────────────────────────────────────────── 13スレ目 609 遊戯王っていったら、女の子のマジシャンのカードを 500円で1枚買わされた思い出しかありません 幽香「……そんな思い出しかないの?」 ○○「それが無いんですわ」 幽香「可哀想な人ね。ホントあんたって愛に飢えた獣だわ。どうしようもないったらありゃしない。」 ○○「ああんっ!!! もっと言って!!!」 幽香「ふんっ!下品な奴には用なんてないんだよ!!」 ○○「あふん!! もっともっと!!」 幽香「……正直言って、私あんまり貴方にひどい事言いたくないんだけどなぁ。 何でこんな風に言ってほしいの?全然分かんない。」 ○○「ごめんね。でも幽香さんに罵られるとすごくうれしくなって、嫌な気分が晴れるんですわ。 幽香さんってなんだか御天道様みたいなんだよね。とってもキレイだし」 幽香「(// //)……もうっ!幽香さんなんて呼ばないでよ!前から何度も言ってるでしょ?」 ○○「うぅ……何か小っ恥ずかしいんだよね」 幽香「罵られるのは平気で、呼び捨てだと名前も呼べないの?変なの……」 ○○「だっ、だって!お互いに好きだって分かってる人に言ってもらえるからうれしくなれるわけで、 その辺の小便くさい妖精とか巫女に言われてもちっともピンと来ないよ!」 幽香「……もうっ。変な人は放っておいて私はお散歩に行って来るわ。」 ○○「ああん!待ってよ幽香さん!」 幽香「とりあえずさん付けを直してくれたら考えてみてもいいかな。」 ○○「言ったね?絶対だよ!幽香さん!」 幽香「はいはい」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ08 幽香のゆは愛してるのゆ ~宴会場にて~ ねえ○○?この宴会に来て楽しい?私は楽しいけど。 え?そうでもないってどうしてよ? どこへ行こうとも私以外目に入らないから関係ないって? ふん、そんな丸分かりの口説き文句言ったって私はね……きゃあ!? 何よ抱きついてきちゃって。そんなに積極的に来るともう我慢できないじゃない。 お返しに抱きついてやるんだから。 ふふ。ありがとう。私も愛してるわ○○。ずっと一緒よ。 霊夢 「幽香が樹にしがみついて何かぶつぶつ呟いてるが、一体何なの?」 萃香 「たまたまどんな妖怪でも酔いつぶれるって噂の酒を手に入れたんで、 皆で飲んでみようとしたんだけどね」 アリス 「それを幽香が一気飲みしたのよ」 ○○ 「止めとけって言ったのになあ」 紫 「さあてどんな醜態を晒すのかしら」 魔理沙 「こいつはいい酒の肴になりそうだぜ」 文 「スクープの気配ですね」 にとり 「ビデオカメラ準備よし!」 霊夢 「なんか様子が変わったわよ」 一同 「じ~っ」 うぃ~ヒック、頭がぼんやりしてくるわぁー頭もぐるぐるするー ……あら?○○と抱き合っていたと思っていたけれど、○○がきえちゃったわ。 辺りを見回して○○を探すと、私に代わって月の兎と守矢神社の巫女が左右から○○に抱きついちゃってるじゃない。 人の恋人を寝取るなんてこれはおしおきが必要ね。 あらあら泥棒猫のお二人、別に怯えなくてもいいのよ直に何も考えられなくなるから、永遠にね。 ガシッ ほぅら、つ・か・ま・え・た☆ パチュリー 「別の樹にしがみつき直してまた独り言のようね」 幽香 「つきぃのうーさーぎぃーヒック」 うどんげ 「え、私?」 幽香 「らいたいねぇ、がくせーふくなんてねーあんたわとしおかんがえなさい」 うどんげ 「ひどっ!」 永琳 「まあまあ、飲んだくれのたわごとなんて」 幽香 「としまぐわいはあんたのししょーにゃまぁ~けるけどぉーワハハハハハ」 永琳 「 」 てゐ 「ひぃっ!か、顔がぁ!カタカタカタカタカタ」 幽香 「もりゃのみこぉ~?」 早苗 「わ、私?」 幽香 「m9(^Д^)ルイージ乙wwwwプギャーwwww 腋巫女の二番煎じの脇役巫女wwwwww」 早苗 「…………」 神奈子・諏訪子 「サナエガアアアアアアアアア」 さあて、こいつらはじわじわと絞め殺してやるわ…… 喰らいなさい、○○直伝サバ折り! はっ、「○○直伝」!?まるで私と○○の繋がりを強調しているようね。 いい響きね直伝って…… 幽香 「○○をかどわすどろぼ~ねこはこーしてやる♪ ○○を好きでいいのはぁねぇ、わたしだけなぁんだから~」 メキョッ! チルノ 「ああっ!ぎゅって抱きついた樹をつぶしてるー」 小町 「どうやら○○は夢の中まで愛されてるねぇ~」 ○○ 「いやあお恥ずかしい」 妹紅 「のろけは後で!ほら、次は料理のある方へふらふらいったよ」 あらあら今度の泥棒猫は紫ぃ?またおしおきね! ……そうだ、ちょっとだけかじるってのはどうかしら。 妖怪の味見でもしてみようっと。 幽香 「この少女臭ババアがああああああ!!!」 カジカジブチィッッッッ 藍 「ここでスルメに噛りつくとは…… 泥酔下でもなおするめの磯臭さとしわしわを 紫様に見立て、間接的に罵倒している! あいつは悪口の才能があるに違いない!」 橙 「そんなことより藍さま、紫さまが大変ですっ! ひっくり返って泡をブクブク吹いて痙攣してます!」 数十分後 「ぬあああああああああああああああ」 「それだけは許してくださいいいいいいいいいい」 「生まれてきてごめんなさいごめんなさいごめんなさい」 「そーなのかなのかなのかなのかなのか」 ○○ 「すげえ、ほぼ全滅、死者累々だな」 咲夜 「残りは私達だけみたいね」 レミリア 「うっう~♪たーべちゃうぞぉ~♪ぎゃお~♪」 咲夜 「お嬢様、お気を確かに!」 さらに二分後 ○○ 「ゆっくりしていってね!」 咲夜 「PADじゃないこれは仕様そうよ仕様よしようがないのよ」 その場には幽香を除いて皆絶望に打ちひしがれていた…… ~翌日の神社にて~ ここは朝の博麗神社。今日は少しばかり様子が違うようだ。 一人の花妖怪が境内の上にTV画面に顔を向けたまま正座させられている。 カチッ にとり 「再生終わりっと、これが昨晩の様子。で、感想はどうだった?」 そして昨日神社で宴会をした面々がその妖怪を取り囲み、濁った瞳でただひたすら見つめていた。 霊夢 「何か釈明は?」 幽香 「別に酒の席でならちょっとくらい構わな」 霊夢 「あ゛?」 幽香 「……ありません」 幽香はか弱げに首を振り、全てを諦めた様な表情でじっと下を向いている。 ふと目を横にやると、わずかながらジリジリと皆が近づいて来るようだ。 本能的な恐怖で幽香の全身が総毛だった。 幽香 「ひぃ!」 幽々子 「あれは酷過ぎたと思うのよ」 ジリッ 幽香 「や、やめて!」 魔理沙 「酔ってたとはいえ我慢の限界ってやつがな」 ジリッ 幽香 「近寄らないでく、下さい」 映姫 「あなたは少し反省が必要なようです」 ジリッ 幽香 「ご、ごめんなさい」 慧音 「ということで」 ジリッ 一同 「覚悟しなさい!」 ジリッ 幽香 「あ、あああ、あぁぁぁぁぁ」 幽香 「きゃぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ」 ピチューン 幽香 「うう、散々な目にあったわ」 ○○ 「大丈夫か?ほら、背中におぶさって」 幽香 「よっと、そういえば、○○におんぶされるのは初めてね ○○を担いだりぶん回したり、……手を繋いだことはあったけど」 ○○ 「そりゃあそうだな、幽香がこんなにふらふらになるなんて今までなかったしな それにしてもあの酒の効き目はすごいな」 幽香 「………………ふん、ちゅ、忠告も聞かず、勝手、に、突っ走って、強がって、 で、挙句飲んだく、くれて、宴会を台無しにして、わ、悪かったわよ う、う、うわああああああん」 ○○ 「ほらほら泣かない泣かない。ほい、これで鼻かんで」 ○○ 「正直俺は嬉しかった」 幽香 「え?」 ○○ 「幽香はいつも強気で、敵なんかいないって感じだったろ? 俺を連れて行く時は首根っこを掴んでまるで引きずるみたいだったし、 付き合うことになった後も手を引っ張ってだったしな その内に、何だか不安になってきたんだ、 俺は幽香に釣り合わないんじゃないかって 幽香は強いし、綺麗な花を育てられるし、可愛いし それに比べ、俺はただの人間だし、すぐに死ぬ、 死んだ後まで無駄な思い出で迷惑をかけるんじゃないかってね そう思うとおはようのハグやお昼のチュウや手を繋いで一緒に寝るのも、 もしかしたら俺が付きまとってくるのが邪魔だけど、 寿命がくるまでの数十年ぐらいでお別れだから我慢しているのかもと思ってた けど、さっきのふらふらになってる幽香を見て気づいたんだ 幽香は完全無欠の妖怪じゃなく、 花が大好きで、ちょっと強がりで負けん気の強い、 ただの可愛い女の子だってな そんな幽香の一面を見れてあの宴会に行ってよかったと思ってるよ」 幽香 「っ~~~~!!!! ……気づくのが遅すぎない?」 ○○ 「顔が赤くなってるのが見なくても丸分かりだぞ……はいはい、 ごめんなさいごめんなさいっと、え?反省してないって? お詫びに今晩は幽香をぎゅうって抱きついたまま寝るから許してくれないか?」 幽香 「駄目よ。今日だけじゃなく明日からは毎晩しなさい」 ○○ 「へいへい分かりましたよ、その前に右の目やに取ってからな。 泣くと目やにって出やすいんだよな……いてえっ!髪の毛引っ張るなぁ!」 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ09 弾幕勝負に敗れた幽香を見つけたので虐待することにした。 「惨めな私を見てせいぜい笑いなさい。 体が動くようになった後で血祭りに挙げてあげる。」 他人の目に触れるとまずいので家に連れ帰る事にする。 「この機会に私に復讐でもするの? ただの妖怪ならまだしも、私を殺せると思う?人間風情が。」 転倒してしまったが、自分が下敷きになってしまった。 「私をかばうなんて何考えてるの。 情けをかけてるつもり?悪名高いあの花妖怪を助けたなんて噂広まったら、 あなた村で肩身が狭い思いをするんじゃない?」 嫌がる幽香を風呂場に連れ込みお湯攻め。しかしながらにもう表面の傷は塞がっていた。 これでは湯攻めのダメージが無くなってしまう。幸い内部は動けるほどには回復していないようだ。 「他人の庇護を受けたのは何年ぶりかしら。 もしかしたら初めてかも。」 充分お湯をかけた後は薬品を体中に塗りたくりゴシゴシする。 「これって香霖堂から出回ってる、しゃんぷうとせっけん? いい香りがするわね。 ひゃぁん、へ、変な所触るんじゃないの!」 薬品で体中が汚染された事を確認し、再びお湯攻め。 「目をつぶれ?嫌よ、どんなことされるか分からないし、 わざとじゃなくてたまたまなんて言い訳通用しないわ。 痛たたたた、目がっ、目がしみる~ …笑うんじゃない!」 お湯攻めの後は布でゴシゴシと体をこする。 「ふうっ、さっぱりするわ。 風呂は気持ちいいわね。また今度入ってもいい?」 風呂場での攻めの後は、全身にくまなく熱風をかける。 「このぶおーんと音が鳴って温風が出るの何? どらいやあ?へえ、いいわねこれ。 ぶおーん。」 その後に、蒸気の沸き立つご飯、熱々の味噌汁、乾燥した不味そうな魚を食わせる事にする。 「ご飯まで用意してくれるなんてありがとう。 でも迷惑じゃない?本当に大丈夫なの?」 そして俺はとてもじゃないが飲めない緑色の飲み物を淹れてきて飲ませる。 「ごちそうさま。美味しかったわ。あなたには感謝してもしきれないわ。」 もちろん、温めた後にわざと冷やしてぬるくなったものをだ。 「ちょうど飲みやすいわ。あなたのお嫁さんになる人は幸せ者ね。 本当に…。」 その後は紙の片面に模様と数字が印刷された物体を幽香と交換し合う。 「どっちかがじょーかーでもう一方が4なのは間違いないけれど。 こっち……違う……いやそっちかも……」 幽香の闘争本能を著しく刺激させ、体力を消耗させる。 「ババ抜きって緊張感がたまらないわ。弾幕勝負とはまた別の楽しさね。 後もう一回しましょう、後一回だ…け……ぐう。」 ぐったりとした幽香を畳の上に布団をしいただけの質素な寝床に放り込み 「すぅ……すぅ……」 寝顔を監視した後に就寝。 ─────────────────────────────────────────────────────────── 新ろだ17 幽香って剣道とか似合いそうだよな とある夜更け、人間と妖怪が不敵な笑みを浮かべ対峙している。 観客からの喚声は耳をつんざきそうな程だ。しかし二人はお互いの事しか目に映らない。 いや、そうする事しか出来ないのだ。一瞬たりとも目を離せば…負ける。 周りの異様な熱気の中、一方が動いた。 「観念なさい!○○!」 一対の牙を以て幽香の手が風を切る。 ぶおん。 そのうなり声はさながら本物の獣の様に襲い掛かってくる。 妖怪である幽香の力をもってさえすれば一瞬で勝利をもぎ取ることなどたやすい。 「もらった!」 ビュウッ! しかし、甘い。甘すぎる。 カッ!ガキッ! 「え?」 確かに幽香は強い。しかしそれは100%力を出し切れればの話だ。 幽香が勝利を確信し、気が緩んだその刹那、そう、その僅かな油断を狙い、捌く。 いつも右からの攻めは気を抜くなと口をすっぱくして言っていのにもかかわらず。 パワーだけはあるんだがな。まるで木刀の風斬り音だよ。 「…っつ」 幽香が憎憎しげにこちらを睨む。あの幽香が、だ。 野生に生きる肉食獣のようなぎらぎらした瞳を見ていると、嗜虐心がそそられる。 「えいっ!」 シャッ! また攻撃を仕掛けてくるが、今度は避ける。 こちらは滑るように先端を操るが、幽香はややぎこちない。 ──ところで、かの宮元武蔵は常識外の握力を持っていたからこそ二刀流が可能だったと言われている。 刀は他の刀剣類に比べ非常に刃が細い。 とはいえ数キロもの鉄棒を実戦に用いることが可能なほどの速度で刃を振るえたのだから、相当な握力だったのだろう。 「とうっ!」 見え見えのフェイントだ。動くまでもない。 ──目の前で必死に頑張っている彼女、風見幽香は人間ではない。妖怪だ。 人間より遥かに優れた筋力、反射神経、耐久力、免疫力、五感。 彼女が出場した運動種目全てが世界新記録で塗りかえられるだろう。 先述の宮本武蔵だって、大人と赤子だ。 剣道の達人や侍が100人いようとも勝てるわけがない では何故ただの人間が、これ程までに幽香と渡り合えるのか。 それも特別に訓練された訳でもない一般人がだ。 「うぅ~」 悔しがっている幽香の顔も可愛いな。 ──それはまず一つ、道具の強度の問題だ。 圧倒的な幽香の力は、逆にそれが枷となる。折れないようにと、つい弱腰になる。 ──二つ目、単に技術の差だ。ここ半年ぐらいから始めた幽香と、 20年近く実家で鍛えた自分とでは天と地ほどの開きがある。 「ちょっと!大人気ないわよ!」 口角が上がるのを抑えきれない。 勝利を目前にした興奮と、幽香の滅多にない地団駄を見れたからだ。 ──そして最後にして最大の勝因! それは、幽香への愛情だあああああああああ!!!!!! 大上段の構えから一気に振り下ろす。──勝った! 「へぇ……なら私の勝ちね。」 何?どういうことだ。 「それはね……」 「私の○○への愛はそれ以上だもの!!!!」 くっ、しまった!恥ずかしくて切り替えしへの反応が遅れた! キィン! 「どうやら勝負は私の勝ちね。」 ……負けたよ。だけどな、俺も幽香に負けないくらい愛してるからな! 「はいはい分かってるわよ。勝利者へのご褒美、ちょ・う・だ・い♪」 ゴクリ。 思わず喉を鳴らしてしまった。これからの事を思うと顔が真っ赤になる。ええい焦るな自分。 幽香も顔を赤らめてもじもじしている。幽香も恥ずかしいのだろう。 男なら彼女をどっしり受け止めろと己を叱りつけ、平生を装い顔をじっと見つめる。 「い、行くわよ。」 「おう。」 幽香は興奮した様子を隠そうともせずに段々近づいてくる。 そして…… 「はい、あーん」 あーん。ぱくり。 おいしいよ、幽香。 「そう、ならよかった。」 そういって天使のような微笑みをくれる。 「よっ、○○。ラブラブだねぇ。」 こらそこ、茶化さない。 何の因果か幻想郷の宴会のメンバーで焼肉を食べることになった。 焼肉用のテーブルと椅子を二人分用意する、ムードがないが即席の二人だけのレストランだ。周りは無視無視。 そしてもぐもぐと二人で肉を平らげていると、最後の肉が一つ余った。 どうせなら終わりは相手に喜んでもらいたいと、いつものように相手にあーんさせる権利をめぐって、 お肉争奪戦バトルが始まり冒頭へ戻るのだが…… 幸せを噛み締めているとるとアリスがテーブルの横に立ち、バーンと手をテーブルに叩きつけて叫んだ。 「あんたらイチャイチャするにも場所を考えてしなさい!」 怒らないでくれ。どうどう。 まだ付き合い始めたばっかりなんだから勘弁してくれ。後10年したら自重するさ。 「長すぎよ!」 しょうがないだろ、ラブラブなんだから。ねー。 「ねー。」 「ったく、ムカつくとこまでそっくりなカップルね。」 ん?何だ、羨ましいのか?…しょうがないな、ほらこっちこっち。 「?……ん、んむ~~~~~~~プハァ、ななななな何するのよーーーーーーー!!!!」 あふれ出る愛をアリスにおすそ分けするためにキスしただけだが? それにしても勿体無い、こんなサラサラの髪と宝石のような瞳を持っているんだ。 彼氏になる奴が羨ましいよ。 「え、え、え、え~っと、○○がどうしてもっていうなら付き合ってあげても……」 おや、萃香じゃないか。 「二股とは○○もやるねえ。ところであっちで固まってる幽香の事は大丈b… ムチュー ようし舌も入れてやれ 「あ…あふぅ……○○ぅ…あん…んっ……」 ぷはぁ、っと。顔真っ赤にして座り込んで一体全体どうしたんだ? 今度は魔理沙が近寄ってきた。 「うげっ、酒臭いぜ。この奇行も酔ってたからみたいだな。」 ようし行くぜ魔理沙……って体が動かない。あれ?皆近づいてきた。 「ということは」 「○○の嫁になるには」 「今がチャンス」 え?何々?皆?あれ?にじり寄ってく…… 後は記憶にない。 目を覚ますと顔がボコボコに腫れていて幽香が涙目で睨んできて口利いてくれなくなった。 その代わりみんながこちらを熱っぽい目で見つめてくるんだが。なんで? 補足 最初の戦いについてなんだが、箸で肉の奪い合いしてたんだけど分かってもらえたかな? で、勝った幽香が○○に食べさせてあげた、と。 上手く描写出来なくてごめんね。 ───────────────────────────────────────────────────────────
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《幽香/100円》 主な使用デッキ 四季の植物 ワイトロード エンジェルパーミ スピリット ハーピィ Ζ斬軸上級多用 覇王融合 好きなカード ボタニカル・ライオ レクンガ ハーピィ・クィーン ツルプルン 王虎ワンフー コメント 名前 コメント
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幽香 成長率 HP MP 攻撃力 防御力 素早さ 4 4 4 4 4 習得スキル スキル名 習得SP 消費MP 属性 効果 フラワーウィップ 20 5 物 単体攻撃 ひまわりのうた 30 5 物 全体攻撃+麻痺 幻想郷の開花 40 5 物 全体攻撃 花鳥風月、嘯風弄月 50 15 物 テンション1段階UP+敵単体攻撃